「宿泊業界の年収はどれくらい?」
「ホテルで働きたいけれど、給料が低いと聞いて不安」
「今の職場より年収を上げるには、どのような仕事を選べばよい?」
ホテルや旅館への就職・転職を考えるとき、仕事内容と同じくらい気になるのが年収ではないでしょうか。
結論からいうと、宿泊業界の年収は全業種の平均と比べて低い傾向があります。ただし、統計の対象や雇用形態によって数字が大きく変わるため、「宿泊業界の平均年収は○万円」と一つの数字だけで判断するのは適切ではありません。
国税庁の調査では、「宿泊業・飲食サービス業」の平均給与は279万円です。一方、厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」では、ホテル・旅館のフロントに対応する年収が362.4万円とされています。
この記事では、宿泊業界の年収を最新の公的統計から読み解きます。職種や年代による違い、給料が低いといわれる理由、年収を上げる方法まで詳しく見ていきましょう。
宿泊業界の平均年収は約279万〜362万円が一つの目安
宿泊業界の年収を調べると、サイトによって異なる数字が掲載されています。
これは、統計によって対象となる業種、職種、雇用形態が違うためです。代表的な公的統計を整理すると、次のようになります。
| 統計 | 給与・年収 | 主な対象 |
|---|---|---|
| 国税庁「民間給与実態統計調査」 | 平均給与279万円 | 宿泊業・飲食サービス業で1年を通じて勤務した給与所得者 |
| 厚生労働省「job tag」 | 年収362.4万円 | ホテル・旅館のフロントなどに対応する職業分類 |
| 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」 | 月額27万7,200円 | 宿泊業・飲食サービス業の一般労働者の所定内給与 |
国税庁の調査には、正社員だけでなくパート・アルバイトなども含まれます。また、「宿泊業」だけでなく「飲食サービス業」と合算された数字です。そのため、ホテルの正社員として働く人の年収より低く出る可能性があります。
一方、job tagの362.4万円は、ホテル・旅館のフロントなどに対応する職業分類をもとに算出された年収です。ただし、job tag自身も「必ずしもその職業のみの統計データを表すものではない」と注意書きを設けています。
以上を踏まえると、宿泊業界で働く正社員の年収を考える際は、300万円台半ば前後を一つの目安としつつ、応募先の基本給、賞与、手当を個別に確認するのが現実的です。
全業種の平均年収より低い傾向がある
国税庁の「令和6年分民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者全体の平均給与は478万円でした。
これに対し、「宿泊業・飲食サービス業」は279万円です。雇用形態や従業員構成が異なるため単純比較はできませんが、業種別では低い水準に位置しています。
厚生労働省の調査でも、宿泊業・飲食サービス業の所定内給与は月額27万7,200円となっており、調査対象産業のなかで最も低い結果でした。所定内給与とは、残業代、深夜勤務手当、休日出勤手当などを除いた給与を指します。
ただし、宿泊業界のすべての仕事が年収279万円というわけではありません。正社員か非正規社員か、一般スタッフか管理職かによって、実際の収入には大きな差が生まれます。
年代別に見る宿泊業界の給料
厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」では、宿泊業・飲食サービス業の年代別所定内給与が公表されています。
| 年齢 | 所定内給与月額 |
|---|---|
| 20〜24歳 | 22万4,600円 |
| 25〜29歳 | 25万500円 |
| 30〜34歳 | 27万円 |
| 35〜39歳 | 28万6,400円 |
| 40〜44歳 | 30万2,300円 |
| 45〜49歳 | 32万7,300円 |
| 50〜54歳 | 31万2,700円 |
| 55〜59歳 | 30万4,800円 |
| 60〜64歳 | 26万5,700円 |
※宿泊業と飲食サービス業を合算した数字です。残業代や深夜勤務手当、賞与などは含まれていません。
給与は20代から40代にかけて上がり、45〜49歳で最も高くなっています。
ただし、年齢が上がれば自動的に年収も増えるとは限りません。宿泊業界では、主任、チーフ、マネージャー、支配人などへの昇進や、担当業務の専門性が収入に大きく影響します。
長く勤務していても、役職や担当業務が変わらなければ、大幅な年収アップにつながらないこともあるでしょう。年収を高めたい場合は、年齢よりも「どのような役割を担えるか」を意識する必要があります。
宿泊業界の職種別給料
宿泊業界には、フロントだけでなく、接客、客室清掃、料飲、調理、営業、予約管理など、さまざまな仕事があります。
厚生労働省のjob tagに掲載されているハローワーク求人賃金を見ると、職種ごとの月給相場は次のとおりです。
| 職種 | 求人賃金月額 |
|---|---|
| フロント(ホテル・旅館) | 22万8,000円 |
| 接客担当(ホテル・旅館) | 23万4,000円 |
| 客室清掃・整備担当 | 21万6,000円 |
| ホールスタッフ | 25万4,000円 |
| 西洋料理調理人 | 27万4,000円 |
※令和6年度のハローワーク求人統計です。賞与や各種手当は含まれていません。
フロントスタッフ
フロントスタッフは、チェックイン・チェックアウト、宿泊料金の精算、予約確認、館内案内、お客様からの問い合わせ対応などを担当します。
job tagによる年収は362.4万円、ハローワーク求人賃金は月額22万8,000円です。ホテルや旅館は24時間営業の施設が多いため、勤務先によっては早番、遅番、夜勤を組み合わせたシフト勤務になります。
夜勤を担当すると、深夜割増賃金によって収入が増えることがあります。午後10時から午前5時までの労働には、原則として25%以上の割増賃金が必要です。
ただし、夜勤手当の金額や回数は施設ごとに異なります。月収だけでなく、夜勤の頻度や勤務時間も確認しましょう。
関連記事:ホテルフロントの仕事内容とは?1日の流れや必要なスキル、転職時の確認ポイントを解説
ベル・コンシェルジュ・仲居などの接客担当
接客担当には、ベルスタッフ、ドアスタッフ、コンシェルジュ、旅館の仲居などが含まれます。
主な仕事は、荷物の運搬、客室への案内、館内施設の説明、交通機関やレストランの手配、お客様からの相談対応です。job tagに掲載されている求人賃金は月額23万4,000円となっています。
高級ホテルや外国人のお客様が多い施設では、語学力や観光知識、レストラン・交通機関に関する知識が評価されることもあります。
ただし、英語が話せるだけで給与が上がるとは限りません。外国語を使う頻度や、資格手当の有無を求人票で確認することが大切です。
客室清掃・ハウスキーピング
客室清掃・ハウスキーピングは、客室の清掃、ベッドメイク、備品の補充、忘れ物の確認、客室設備の点検などを行う仕事です。
ハローワーク求人賃金は月額21万6,000円で、フロントや料飲職より低めです。
一方、客室清掃スタッフをまとめるインスペクターやスーパーバイザーになると、清掃後の客室確認、スタッフ教育、シフト管理、委託会社との調整なども任されます。
客室を清掃するだけでなく、品質管理やスタッフ管理まで担当できるようになると、キャリアアップの選択肢が広がるでしょう。
レストラン・宴会サービス
ホテル内のレストランや宴会場では、お客様の案内、料理や飲み物の提供、会場準備、片付けなどを行います。
job tagにおけるホールスタッフの年収は371万円、求人賃金は月額25万4,000円です。ただし、この統計にはホテル以外のレストランで働く人も含まれています。
ホテルでは、朝食、ランチ、ディナー、宴会、婚礼など、時間帯や利用目的によってサービス内容が変わります。
一般スタッフからキャプテンやマネージャーへ昇進すると、スタッフへの指示、在庫管理、原価管理、売上管理なども担当するようになります。
調理スタッフ
調理スタッフは、ホテルや旅館のレストラン、宴会場、婚礼会場などで提供する料理をつくります。
西洋料理調理人の年収は379.1万円、求人賃金は月額27万4,000円です。
調理職は、経験年数に加えて、担当できる料理、ポジション、メニュー開発の経験、衛生管理、スタッフ育成などが評価されます。
料理長や副料理長を目指すほか、製菓、製パン、日本料理、西洋料理など、特定分野の専門性を高めるキャリアも考えられるでしょう。
予約担当・レベニューマネジメント
予約担当は、電話や予約サイトから入る宿泊予約の管理、問い合わせ対応、団体予約の調整などを行います。
レベニューマネジメントは、予約状況や過去の実績、周辺イベント、競合施設の価格などを分析し、客室料金や販売数を調整する仕事です。
全国共通の職種別平均年収は公表されていませんが、売上や利益に直接影響するため、経験や実績を評価されやすい分野といえます。
フロント経験者が予約管理やレベニューマネジメントへ進むケースもあります。接客経験に加えて、数字を見る力や予約システムの操作経験を身につけることがポイントです。
営業・マーケティング
ホテルの営業職は、企業、旅行会社、学校、各種団体などに、宿泊、宴会、会議、婚礼などのプランを提案します。
マーケティング職では、宿泊プランの企画、広告運用、SNS、公式サイト、メール配信、顧客分析などを担当する場合があります。
売上への貢献を数字で示しやすいため、接客職よりも成果を給与や評価に反映しやすい仕事です。法人営業、Webマーケティング、ECサイト運営などの経験を持つ人は、異業種から宿泊業界へ転職できる可能性もあります。
マネージャー・支配人
マネージャーや支配人は、スタッフの育成、シフト管理、売上管理、予算管理、クレーム対応、採用、設備管理など、施設や部門の運営を担います。
ただし、厚生労働省のjob tagでは、ホテル・旅館支配人についても、対応する職業分類の年収として362.4万円が表示されています。これは支配人だけを対象とした平均年収ではないため、「支配人の平均年収は362.4万円」と断定するのは適切ではありません。
管理職の給与は、施設規模、担当部門、管理人数、売上責任の範囲によって大きく異なります。求人を比較するときは、役職名だけでなく、実際にどこまでの責任を持つのか確認してください。
宿泊業界の年収が低いといわれる理由
宿泊業界の給与水準が低くなりやすい背景には、いくつかの業界構造があります。
多くの業務に人手が必要だから
ホテルや旅館の運営には、フロント、予約、客室清掃、レストラン、調理、設備管理など、多くのスタッフが必要です。
セルフチェックインや清掃ロボットなどの導入は進んでいますが、お客様への対応や客室の最終確認まで、すべてを機械に置き換えることはできません。
宿泊料金のなかから多くのスタッフの人件費を支払う必要があるため、従業員一人あたりの給与を大幅に上げにくい施設もあります。
非正規雇用を含む統計が平均を押し下げるから
宿泊業界では、正社員だけでなく、契約社員、パート、アルバイト、派遣社員、業務委託スタッフなども働いています。
国税庁の民間給与実態統計調査は、パート・アルバイトなども対象です。そのため、正社員だけを対象とした年収よりも、業種全体の平均給与が低くなりやすいと考えられます。
平均年収を見るときは、正社員と非正規社員が混在した数字なのかを確認しましょう。
地方や観光地にある施設も多いから
宿泊施設は、東京や大阪などの都市部だけでなく、温泉地、リゾート地、地方都市にもあります。
給与は地域の賃金水準や生活費、採用状況などの影響を受けるため、同じ職種でも勤務地によって差が生まれます。
地方の求人は月給が低く見えることがありますが、社員寮、住宅手当、食事補助などが用意されている場合もあります。額面年収だけでなく、毎月の生活費まで含めて比較することが重要です。
一般スタッフのままでは昇給幅が限られることがあるから
接客スキルが高くても、担当業務や役職が変わらなければ、給与が大きく上がらないことがあります。
年収を上げるには、スタッフ教育、売上管理、シフト管理、クレーム対応、予算管理など、より広い責任を担う必要がある職場も少なくありません。
将来の昇給を重視するなら、現在の給与だけでなく、キャリアパスや役職手当についても確認しておきましょう。
宿泊業界で年収が高くなりやすい人の特徴
宿泊業界で年収を上げるには、接客力だけでなく、施設の売上や運営に貢献できる能力が求められます。
マネジメント経験がある
スタッフ育成、シフト作成、採用、数値管理などの経験がある人は、主任、チーフ、マネージャー候補として評価される可能性があります。
ホテルでの勤務経験がなくても、飲食店、小売店、コールセンター、アミューズメント施設などで店舗管理を経験していれば、宿泊業界で活かせることがあります。
「店長をしていた」という肩書だけでなく、管理人数、売上規模、離職率改善、業務効率化などを具体的に説明できると、強みが伝わりやすくなります。
売上に関わる専門スキルがある
予約管理、レベニューマネジメント、法人営業、Webマーケティング、OTA運用などは、施設の売上に直結しやすい仕事です。
たとえば、客室単価、稼働率、予約サイト経由の売上、広告費用対効果などを改善した経験は、転職時のアピール材料になります。
「接客ができる」だけでなく、「売上を増やせる」「業務を改善できる」人材を目指すことが、年収アップへの近道です。
語学力を実務で使える
外国人のお客様が多いホテルでは、英語、中国語、韓国語などの語学力が役立ちます。
ただし、語学力そのものよりも、外国語を使って予約変更、クレーム、観光案内、緊急時対応などを行えるかが重要です。
語学資格を持っている場合は、資格名だけでなく、実務でどのような対応ができるのか伝えましょう。
複数部門の経験がある
フロントだけでなく、予約、料飲、宴会、営業などを経験している人は、ホテル全体の動きを理解しやすくなります。
小規模なホテルや旅館では、一人のスタッフが複数の仕事を担当することもあります。業務の幅が広い人は、将来の管理職候補として評価される可能性があるでしょう。
宿泊業界で年収を上げる6つの方法
1.主任・マネージャーへの昇進を目指す
現在の職場に明確な昇進制度があるなら、まずは社内でのキャリアアップを検討しましょう。
必要な経験年数、評価基準、役職手当、昇進後の仕事内容を上司に確認します。
ただし、管理業務だけが増えて給与がほとんど変わらないケースもあります。役職名だけでなく、昇進後の基本給や手当も確認してください。
2.売上に関わる職種へ移る
フロントや接客から、予約管理、レベニューマネジメント、営業、マーケティングなどへ移る方法があります。
売上や利益への貢献を数字で表しやすいため、経験を積むことで市場価値を高めやすい分野です。
すぐに異動できない場合は、予約データの集計、宿泊プランの提案、口コミ分析など、現在の仕事に近い業務から関わってみるとよいでしょう。
3.給与水準の高い施設へ転職する
同じフロント職でも、施設の規模、価格帯、勤務地、運営会社によって給与は変わります。
高価格帯ホテル、大規模ホテル、全国展開するホテルグループなどでは、部門や役職が細かく分かれ、キャリアアップの選択肢が多い場合があります。
一方、「高級ホテル」「外資系ホテル」という名称だけで、必ず高年収になるわけではありません。ブランドイメージではなく、求人票に記載された基本給や賞与実績を比較しましょう。
4.異業種での経験を宿泊業界に持ち込む
宿泊業界で評価されるのは、ホテル勤務経験だけではありません。
飲食店での店長経験、小売店での接客経験、法人営業、コールセンター、旅行会社、Webマーケティングなどの経験も活かせます。
異業種から転職する場合は、「前職で何をしていたか」ではなく、「その経験をホテルのどの業務に活かせるか」まで説明することが大切です。
5.実績を数字で整理する
転職や昇給交渉では、実績を数字で示すと説得力が増します。
たとえば、次のような内容です。
- 新人スタッフを何人育成したか
- 口コミ評価をどの程度改善したか
- 業務時間を何時間削減したか
- 担当した客室数や売上はいくらか
- クレーム件数や離職率をどの程度減らしたか
数字が残っていない場合でも、担当人数、業務量、改善前後の変化を可能な範囲で整理しておきましょう。
6.年収ではなく総合的な待遇を比べる
額面年収が高くても、固定残業代が多く含まれていたり、賞与が支給されなかったりすると、条件がよいとは限りません。
反対に、月給が多少低くても、社員寮、住宅手当、食事補助、退職金、宿泊割引などが充実していれば、手元に残るお金が増えることがあります。
転職先を選ぶ際は、年収だけでなく、生活費や労働時間も含めて判断してください。
宿泊業界の求人票で確認したいポイント
宿泊業界の求人を比較するときは、提示された年収だけを見ないことが重要です。
基本給
月給には、役職手当、職務手当、住宅手当、固定残業代などが含まれている場合があります。
月給全体だけでなく、手当を除いた基本給がいくらなのか確認しましょう。賞与や退職金が基本給をもとに計算される職場では、基本給の違いが将来の収入にも影響します。
固定残業代
固定残業代が含まれている場合は、金額と対象時間を確認してください。
「月給30万円」と書かれていても、そのうち6万円が固定残業代であれば、基本給は24万円です。
固定残業時間を超えた場合に追加の残業代が支払われるかどうかも、求人票や面接で確認しましょう。ハローワークも、固定残業代に関する特記事項を確認するよう案内しています。
賞与
「賞与あり」と書かれていても、必ず一定額が支給されるとは限りません。
年何回支給されるのか、前年度実績は何カ月分か、入社初年度も対象になるのかを確認します。
想定年収に賞与が含まれている場合は、賞与が支給されなかったときの年収も計算しておきましょう。
夜勤手当
深夜割増賃金と、会社独自の夜勤手当は別のものです。
夜勤手当が1回いくらなのか、月に何回程度の夜勤があるのかを確認してください。
夜勤によって月収が増えても、生活リズムや体調に負担がかかることがあります。長く続けられる働き方かどうかも考えましょう。
年間休日数
「週休2日制」と「完全週休2日制」は同じ意味ではありません。
また、宿泊施設では土日祝日が勤務日となり、シフトで休日を取ることが一般的です。年間休日数、連休の取りやすさ、希望休の申請方法まで確認しておくと、入社後のギャップを減らせます。
社員寮・住宅手当
リゾートホテルや旅館では、社員寮や社宅を利用できることがあります。
寮費だけでなく、水道光熱費、食費、駐車場代、個室か相部屋か、退職時の退去期限なども確認してください。
住居費を大きく抑えられるなら、都市部で年収の高い仕事を選ぶより、自由に使えるお金が多くなる可能性もあります。
宿泊業界の年収に関するよくある質問
宿泊業界の平均年収はいくらですか?
国税庁の調査では、宿泊業・飲食サービス業の平均給与は279万円です。一方、厚生労働省のjob tagでは、ホテル・旅館のフロントに対応する年収は362.4万円となっています。
統計の対象が異なるため、正社員としてホテルや旅館で働く場合は、300万円台半ば前後を一つの参考にしつつ、求人ごとの条件を確認しましょう。
宿泊業界で年収500万円は目指せますか?
年収500万円を提示する求人はありますが、すべての職種や施設で目指せるわけではありません。
マネージャーや支配人、料理長、法人営業、レベニューマネジメントなど、管理責任や専門性の高い仕事ほど、高い年収を提示される可能性があります。
一般スタッフのまま年収500万円を目指すより、マネジメントや売上に関わる経験を積む方が現実的でしょう。
外資系ホテルは年収が高いですか?
外資系ホテルでも、給与はブランド、運営会社、職種、役職によって異なります。
外資系というだけで、日系ホテルより必ず給与が高いとは限りません。年俸制か月給制か、賞与やインセンティブがあるか、退職金制度があるかなどを比較する必要があります。
ホテルで年収を上げるために資格は必要ですか?
資格がなければ昇進や転職ができないわけではありません。
語学資格、ホテル・マネジメント技能検定、レストランサービス技能検定などが役立つ場合はありますが、資格だけで年収が上がるとは限らないでしょう。
実務経験、マネジメント経験、売上への貢献、業務改善の実績などもあわせて評価されます。
未経験から宿泊業界へ転職すると年収は下がりますか?
未経験者として一般スタッフから始める場合は、前職より年収が下がることがあります。
一方、店長、営業、マーケティング、調理、経理、人事などの経験を活かせる職種であれば、前職の経験を考慮した条件を提示される可能性もあります。
「ホテル未経験だからすべて一から」と考えず、これまでの経験と宿泊業界の仕事との共通点を整理しましょう。
宿泊業界の年収は職種・役職・勤務先によって大きく変わる
宿泊業界の平均年収は、国税庁の調査では279万円、厚生労働省job tagのホテル・旅館フロントでは362.4万円です。
数字に差があるのは、対象となる業種、職種、雇用形態が異なるため。平均年収だけを見て「宿泊業界は稼げない」と判断するのではなく、自分が目指す職種や勤務先の条件を確認することが大切です。
年収を上げる方法としては、管理職への昇進、予約・レベニューマネジメントなどの専門職への転向、給与水準の高い施設への転職などが挙げられます。
求人を比較するときは、基本給、賞与、固定残業代、夜勤手当、年間休日数、住宅制度まで確認しましょう。
自分の経験がどの職種で評価されるかわからない場合は、宿泊業界に詳しい転職サービスに相談する方法もあります。職種名だけで求人を絞らず、これまでの経験を活かせる仕事を探すことが、年収と働きやすさの両方を高める第一歩です。

