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    20代の調理師が転職するには?強みの活かし方と転職先の選び方を解説

    レストランのキッチンで働く2人の女性スタッフ

    20代の調理師が転職するなら、育成の体制まで見て職場を選ぶのが近道です。

    実務経験が浅くても応募できる求人があるため、経験年数だけで転職先を狭める必要はありません。

    大切なのは、自分の経験と免許の状況を整理してから応募先を絞ることです。

    本記事では、20代の転職事情ときっかけ、強み、転職先、進め方を解説しています。

    自分に合う職場の見つけ方がわかり、次の一歩を落ち着いて選べるようになります。

    目次

    20代の調理師を取り巻く転職事情

    20代で調理職からの転職を考える場合、未経験可や経験不問の求人も選択肢に入ります。応募できる求人の幅は、経験年数や調理師免許の有無によって変わるためです。

    • 実務経験が浅くても応募できる求人がある
    • 調理師免許の有無で選べる求人が変わる
    • 経験年数によって求められる役割が変わる

    転職を考え始めた段階で押さえておきたい前提を整理します。

    実務経験が浅くても応募できる求人がある

    実務経験が浅くても応募できる求人は、20代の選択肢のひとつです。厚生労働省の職業情報でも、入職に学歴や資格は特に必要とされないと説明されています。

    job tagでは、入職前の実務経験を「特に必要ない」と考える就業者の割合が示されています。西洋料理調理人で36.5%、日本料理調理人で40.8%でした。

    これは求人の応募条件を示す数字ではなく、就業者側の見方をまとめたものです。調理の現場では、下ごしらえなど基礎の作業から順に覚えていきます。

    ただし、求人によって求める経験はさまざまです。「未経験可」と書かれていても、調理師免許や一定の実務経験が条件の場合があります。

    参考:調理部門の求人・職種一覧

    調理師免許の有無で選べる求人が変わる

    調理師免許を持っているかどうかで、応募できる求人の範囲は変わってきます。免許を条件に挙げる求人もあれば、入社後の取得を勧める職場も少なくありません。

    調理師免許は、調理師法にもとづいて都道府県知事が与える免許です。取得の道すじは、大きく2つに分かれています。

    どちらの道を選んでも、免許そのものに違いはありません。早い段階で手にしておけば、その後の選択肢を広げやすくなります。

    • 調理師養成施設で1年以上学び、調理と栄養と衛生の知識および技能を修める
    • 定められた施設や営業で2年以上調理の業務に従事し、調理師試験に合格する

    働きながら試験を目指す場合、実務経験の数え方に決まりがある点は見落とせません。パートやアルバイトで実務経験を満たす場合、原則として1日6時間以上かつ週4日以上の勤務が必要です。

    転職先を選ぶ段階で、免許の取得を後押しする制度があるかも確かめておきましょう。受験費用の補助や勤務の調整に応じる職場もあるようです。

    参考:調理師試験の受験資格に係る調理業務従事の認定について|厚生労働省

    経験年数によって求められる役割が変わる

    同じ20代でも、経験年数によって任される役割は違ってくるようです。転職市場での動き方にも、年代による差が見られます。

    令和6年雇用動向調査では、20代のうち25〜29歳の転職入職率が20〜24歳を上回っています。男性は15.1%、女性は16.8%でした。調理の職種に限った統計ではない点には注意が必要です。

    経験が浅い段階では、基礎作業の習熟が中心となる職場が少なくありません。経験を積むにつれて、仕込みの段取りや後輩の指導へと担当範囲が広がります。

    応募先には、いま担当している範囲を具体的に伝えたいところです。任された持ち場や扱った食材を書き出すと、経験の厚みが伝わるはずです。

    参考:令和6年 雇用動向調査結果の概要|厚生労働省

    20代の調理師が転職を考えるきっかけ

    20代全体の転職理由を見ると、給与や労働時間、休日などの労働条件が挙げられています。調理職に限定した統計ではないものの、転職先の条件を考える参考になります。

    • 労働時間や休日の取り方に不安がある
    • 立ち仕事や火気を扱う環境での身体的な負担
    • 給与や評価のしくみに納得できない

    実際に挙げられやすい理由を、順を追って見ていきましょう。

    労働時間や休日の取り方に不安がある

    20代の調理師が転職前に確認しておきたいのは、労働時間と休日の取り方です。土日や祝日が出勤日になりやすい職種だからです。

    職業情報提供サイトでは、西洋料理調理人は交替制で週1〜2回の休みを取ると説明されています。ホテルやレストランは土日祝も営業する場合が多く、出勤日にあたることも珍しくありません。

    日本料理の現場では、仕入れのために早朝から出勤する例も紹介されています。夜遅くまで営業する店では、出勤時間をずらす対応もとられるようです。

    参考:日本料理調理人(板前)|職業情報提供サイト(job tag)

    休日は、日数だけでなく取り方まで確かめておきたいところ。連休を取れるか、希望日を出せるかは職場によって違います。

    立ち仕事や火気を扱う環境での身体的な負担

    調理の仕事では、身体的な負担にも注意が必要です。厨房は高温多湿になりがちで、作業中は立ったままの姿勢が続きます。

    火や刃物を扱うため、ある程度の危険がともなうとも説明されています。軽いやけどや切り傷への備えは欠かせません。

    作業の分担や休憩の取り方には、職場ごとの差があるようです。同じ調理職でも、体への負担の程度は一律ではありません。

    応募先を見るときは、厨房の設備や休憩の取り方も確かめたいところです。空調や機器の状況によって、負担の感じ方は変わってきます。

    給与や評価のしくみに納得できない

    収入への不満は、25〜29歳の男性で転職理由の上位に挙がっています。全産業を対象とした雇用動向調査では、給料等収入が少なかったという回答が16.9%でした。同じ年代の女性では、労働時間や休日を挙げる回答のほうが多い結果でした。

    調理人が属する職業分類の年収は、令和7年賃金構造基本統計調査で379.1万円とされています。この統計の平均年齢は44.9歳であり、幅広い年代を含みます。

    44.9歳という平均年齢を踏まえると、20代の相場をそのまま示す数字ではありません。どの店で何年働いたかという経験も、評価を左右する要素の一つです。

    給与のしくみは、求人票の金額だけでは読み取れません。昇給の基準や手当の内訳まで確認しておくと、候補を比べやすくなります。

    20代の調理師が転職する3つのメリット

    転職にあたって押さえておきたい利点は、次の3つです。これまでの経験を活かしながら、別の業態や調理ジャンルを検討することもできます。

    1. 未経験の分野にも挑戦できる
    2. 教育体制の整った職場で基礎を学び直せる
    3. 中長期のキャリアを見据えられる

    それぞれの利点を、具体的な場面に置き換えて見ていきましょう。

    ① 未経験の分野にも挑戦できる

    調理のジャンルや業態を変える転職も、選択肢のひとつです。職種未経験を受け入れる求人もあります。

    和食から洋食へ、個人店からホテルへといった移り方も可能です。調理という土台が共通しているため、まったくの未経験者とは出発点が違います。

    包丁の扱いや衛生管理の習慣は、業態が変わっても持ち込めるところ。仕込みの段取りを組む感覚も、新しい厨房で早く役立つはずです。

    挑戦の幅が広いぶん、目的をはっきりさせないと迷いも生まれます。何を身につけたいのかを言葉にしてから、応募先を絞りましょう。

    ② 教育体制の整った職場で基礎を学び直せる

    研修や教育の制度を重視して転職先を選ぶ方法もあります。一人前として働けるまでには、一定の期間が必要と考えられているためです。

    西洋料理調理人の調査では、特別なサポートなしで一般の就業者と同様に働けるまでの期間を尋ねています。入職後、6か月超から1年以下とする回答は19.2%でした。回答は幅広い期間に分かれており、技能の習得には個人差があるようです。

    規模の大きなレストランでは、担当する料理や工程ごとに仕事が分かれる場合があります。どの持ち場を経験できるかは、応募先の教育方針や配置の方法を確かめましょう。

    教育の中身は、求人票の文言だけでは判断しにくいもの。面接では、新人がどの持ち場から始めるのかを聞いておくと安心です。

    ③ 中長期のキャリアを見据えられる

    転職先を選ぶ際は、中長期のキャリアを見据えて考えることも大切です。西洋料理では一人前になるまで10年かかるといわれています。

    料理長や店舗の責任者を目指すなら、原価や人員の管理にも触れておきたいところです。こうした業務は、規模のある厨房ほど任される機会が多いかもしれません。

    独立を考える場合も、下地づくりは早いほど選択肢が残ります。仕入れや献立づくりに関われる職場は、その練習の場になるでしょう。

    進みたい方向が定まらないうちは、幅を狭めない選び方が向いています。複数の調理法に触れられる職場なら、あとから方向を決め直せるはずです。

    関連記事:40代調理師の転職!経験を活かせる転職先と後悔しない選び方

    20代の調理師が転職で活かせる強み

    調理の仕事で身につけた技術や経験は、転職時の強みになります。日々の厨房で培った力は、具体的に伝えることが大切です。

    • 包丁さばきや下処理などの基礎的な調理技術
    • 衛生管理と段取りを組む力
    • 大量調理や発注などの実務経験

    書類や面接での伝え方まで含めて整理しておきましょう。

    包丁さばきや下処理などの基礎的な調理技術

    基礎的な調理技術は、業態が変わっても持ち込める強みです。材料の下ごしらえは、job tagでも実施率の高い作業として挙げられています。

    西洋料理でも日本料理でも、下ごしらえと加熱は共通の土台になります。身につけた基礎の技術は、次の職場でも活かせるはずです。

    職務経歴書には、扱った食材と調理法を具体的に書き出しましょう。魚をおろす、ソースを仕上げるといった作業名まで示すと伝わります。

    面接では、いちばん時間をかけた作業を一つ挙げると答えやすくなります。技術の高さより、覚えるまでの過程を語るほうが響くはずです。

    衛生管理と段取りを組む力

    衛生管理と段取りの力は、調理以外の職場でも通じる強みです。厨房と配膳場所の清掃や消毒は、日々くり返してきた作業になります。

    日本料理の職業情報でも、段取りを組む力が求められると説明されています。複数の料理を時間どおりに出す仕事では、この力が土台になるはずです。

    段取りの力は、数字と結びつけると伝わりやすいものです。一日の提供数や同時に進めた品数を書き添えましょう。

    衛生管理の経験は、日々の点検や記録の中身で示しましょう。温度の管理や清掃の手順を担った経験は、応募先の判断材料の一つです。

    大量調理や発注などの実務経験

    宴会や給食のようにまとまった数を扱った経験は、大きな強みです。限られた時間で数を揃える力は、大量調理を行う厨房で活かせます。

    発注や原価管理に関わった経験も、担当できる業務の幅を示す材料でしょう。job tagでは、料理の原価やコストの計算も調理人の仕事に挙げられています。

    後輩の指導を任された経験があれば、そのまま書き出しましょう。何人に何を教えたかまで添えると、規模まで伝わるはずです。

    調理以外に任された業務は、見落とされやすい強みです。棚卸しの段階で拾い上げておけば、志望動機にも使えます。

    20代の調理師が検討できる転職先の選択肢

    20代の調理師が選べる転職先は、調理を続ける道と離れる道に分かれます。どちらを選ぶかで、必要な準備の中身も変わってきます。

    • ホテルや旅館の調理部門
    • レストランや専門料理店
    • 給食施設や社員食堂
    • 調理の経験を活かせる異業種

    選択肢ごとに、働き方の違いを整理しておきましょう。

    ホテルや旅館の調理部門

    宿泊施設の調理部門は、経験の幅を広げやすい職場のひとつです。朝食から宴会まで、提供する場面が一日のなかで分かれています。

    旅館や料亭では、持ち場ごとに仕事が分かれる形が紹介されています。焼き場や煮方など、担当する工程によって求められる技術も違うようです。

    宿泊施設ならではの違いを、ほかの職場と並べて整理してみましょう。

    比較項目ホテル・旅館飲食店・専門料理店給食施設・社員食堂
    調理する料理宿泊客の食事や宴会の料理来店した客に出す料理献立表にもとづく給食
    分業の進み方持ち場ごとに分かれる形が多い小さな店では一人で担う場合もある作業手順に沿って分担する
    営業のかたち土日祝も稼働し交替で休みを取る土日祝も営業する店が多い献立と提供時刻に沿って動く
    得やすい経験まとまった数の料理を仕上げる力専門ジャンルを深める技術衛生管理と時間の管理

    宿泊施設は、宴会や朝食で一度に多くの料理を仕上げる場面があります。限られた時間で数を揃える経験は、ほかの職場へ移るときにも語れる強みです。

    一方で、繁忙期の忙しさは施設の規模や時期によって大きく変わります。見学や面接の機会には、一日の流れを具体的に聞いておきたいところ。

    レストランや専門料理店

    特定のジャンルを深めたい場合、専門料理店は候補のひとつです。日本料理の職業情報では、どの店で何年働いたかというキャリアが重んじられると説明されています。

    小さな店では、下ごしらえから盛りつけまでを一人で担う場合もあります。任される範囲が広いぶん、覚える速さも欠かせません。

    大きな店では、フランス料理のように持ち場が細かく分かれる形も見られるようです。ソース類や前菜など、専門の担当を置く体制です。

    店の規模によって、身につく力の性質は変わってきます。広く担いたいのか、深く極めたいのかを先に決めておきましょう。

    給食施設や社員食堂

    規則的な働き方を希望する場合は、給食の現場も候補になります。栄養士が立てた献立表にもとづいて、給食用の料理を調理する仕事です。

    学校給食などは昼食のみを提供し、土日が休みの場合が多いとされています。献立表に沿って作業を進めるため、一日の流れは読みやすいはずです。

    扱う食数はまとまっているため、下処理や加熱の段取りが重要になります。衛生管理の手順を守る力も、日々の業務のなかで欠かせません。

    ただし、働き方は勤務先によって変わってくるところ。病院給食のように3食を出す施設では、早出や遅出の勤務が多く、休みも交替制とされています。献立を自分で組み立てる機会も、施設によって差が出るところ。

    参考:給食調理員|職業情報提供サイト(job tag)

    調理の経験を活かせる異業種

    調理の現場を離れる道も、選択肢のひとつです。食品メーカーの商品開発や、調理器具を扱う営業などが挙げられます。

    厨房で身につけた段取りの力は、異業種でも活かせる場合があります。時間に追われながら複数の作業を進める経験は、業種を問わず活きるはずです。

    ただし、待遇や働き方が必ず良くなるとは限りません。業界の仕組みを調べたうえで、比べる材料をそろえたいところです。

    調理から離れた場合、腕を保つ機会は減っていきます。戻る可能性を残すなら、免許の取得を先に済ませておく手もあります。

    関連記事:調理師から転職したい人へ!経験を活かせる仕事と転職先の選び方

    20代の調理師が転職を進める5つのステップ

    20代の調理師が転職を進めるときは、5つのステップに分けると迷いにくくなります。順番を守ることで、応募先の比較や書類の準備が進めやすくなるためです。

    1. 転職で解決したい課題を整理する
    2. これまでの経験と資格を棚卸しする
    3. 応募先の労働条件を比べる
    4. 応募書類と面接の準備を進める
    5. 在職中のスケジュールを組む

    在職中でも取り組める形で、手順を追って説明します。

    ① 転職で解決したい課題を整理する

    はじめに、いまの職場で解決したい課題を書き出します。課題が曖昧なままでは、移った先で同じ悩みを抱えかねません。

    休日の取り方、収入、任される仕事の幅など、項目ごとに分けると整理しやすくなります。そのうえで、譲れない条件と譲れる条件に振り分けましょう。

    雇用動向調査では、労働条件や人間関係を理由に挙げる20代が一定の割合を占めています。自分の理由がどこにあたるのかを見きわめると、応募先を選ぶ基準が定まるはずです。

    課題が職場の環境ではなく、担当範囲にある場合もあります。その場合、同じ職場での異動という道も残されているかもしれません。

    ② これまでの経験と資格を棚卸しする

    次に、これまでの経験と資格を書き出して整理します。経験年数が短いぶん、中身を具体的に示すことが大切です。

    担当した持ち場や扱った食材は、応募先が力量を測る手がかりになります。数字で書ける部分は、数字のまま残しておきましょう。

    棚卸しでは、次のような項目をそろえておくと書類作成が早く進みます。

    • 担当した持ち場と、その期間
    • 一日に提供した食数や宴会の規模
    • 調理師免許や、自治体が認定するふぐ処理者などの資格・認定の取得状況
    • 後輩の指導や発注など、調理以外に任された業務

    書き出した内容は、志望動機を組み立てる材料にもなります。応募先の求める人物像と重なる部分を選んで示しましょう。

    資格の取得を予定している場合、その時期も添えておきましょう。取得に向けて取り組んでいる状況を、応募先に具体的に伝えられます。

    ③ 応募先の労働条件を比べる

    候補が見えてきたら、労働条件を同じ物差しで比べます。給与だけを見比べると、休日や勤務時間の差を見落としがちです。

    月給の額に加えて、みなし残業の有無や手当の内訳を確認しましょう。賞与の実績は、求人票に書かれていない場合もあります。

    休日については、年間の日数と取り方の両方を見ます。交替制の職場では、希望を出せる範囲が働きやすさを左右するはずです。

    比べた結果は、表にまとめておくと判断がぶれません。面接で聞きたい点も、あわせて書き添えておきましょう。

    ④ 応募書類と面接の準備を進める

    書類と面接では、これから伸ばせる部分の示し方が鍵になります。経験の量で勝負するより、学んだ姿勢と再現できる力を伝えたいところです。

    職務経歴書には、持ち場と担当期間を並べて書きます。短い在籍でも、そこで身につけた作業を具体的に書けば伝わるはずです。

    志望動機では、応募先を選んだ理由を料理と結びつけて語りましょう。扱う食材や提供の形に触れると、応募先を調べたことが伝わります。

    面接では、辞める理由を前向きな言葉に置き換えて話します。不満をそのまま述べると、同じ理由で辞める人だと受け取られかねません。

    関連記事:調理師の志望動機の書き方は?ホテル調理の経験別例文と作成ポイント

    ⑤ 在職中のスケジュールを組む

    最後に、在職中に進めるためのスケジュールを組みます。収入が途切れないため、条件を落ち着いて比べられます。

    面接の日程は、休日や公休の調整と重なりやすいところです。厨房の繁忙期を避けて動くと、引き継ぎの負担も軽くなるはずです。

    希望に合う求人は、応募したい時期に出ているとは限りません。転職エージェントに希望の職種や勤務地を伝えておく方法もあります。条件に合う求人が出た際、紹介を受けられることもあるようです。

    在職中は、求人を探す時間そのものが限られます。相談先を持っておくと、限られた時間でも情報を集めやすくなるでしょう。

    20代の調理師が転職前に確認したい注意点

    転職には選択肢が広がる一方で、気をつけたい点もあります。準備の不足は、移った先での違和感につながりかねません。

    • 短期間での退職が重ならないようにする
    • 給与の額面だけで判断しない
    • 調理師免許の受験資格と実務経験を確認する

    見落としやすい点を、あらかじめ確認しておきましょう。

    短期間での退職が重ならないようにする

    短い在籍が続くと、応募先が定着を心配する場合があります。短期間の離職が続く場合は、理由を説明できるようにしておきましょう。

    やむを得ない事情があるなら、事実を整理して伝えます。体調や家庭の都合など、外から見えにくい理由は言葉を添えましょう。

    次の職場では、何を身につけるまで働くかを先に決めておきます。目安があると、迷いが生じたときに立ち止まって考え直せるはずです。

    在籍が短い時期こそ、日々の記録が力を発揮するはずです。任された作業を書き残しておけば、経験として説明できます。

    給与の額面だけで判断しない

    求人票の月給だけで決めると、働き始めてから差を感じかねません。西洋料理調理人の職業情報では、令和7年度の求人賃金が月額28.3万円と示されました。

    この金額には、地域や職場の規模による幅が含まれています。住宅手当や食事の支給といった条件も、手取りの感じ方を変えます。

    求人賃金は、年齢別に集計された金額ではありません。28.3万円が20代の平均的な賃金水準を示しているわけではない点に注意しましょう。

    数年後の見通しまで含めて比べると、判断がぶれにくくなります。昇給の基準や役職の段階を、面接の場で確かめておきたいところです。

    関連記事:ホテルシェフの年収はいくら?給与の違いと求人の見方を解説

    調理師免許の受験資格と実務経験を確認する

    免許の取得を目指している場合、転職の時期は慎重に選びます。調理師試験を受けるには、定められた施設や営業で2年以上調理の業務に従事しなければなりません。

    実務経験として認められる働き方には、条件が定められています。パートやアルバイトの場合、原則として1日6時間以上かつ週4日以上の勤務が条件です。

    異なる時期に複数の勤務先で働いた場合、期間を通算して2年以上とすることもできます。その場合、調理業務従事証明書は勤務先ごとに用意しましょう。

    転職の前後で勤務日数が減ると、必要な期間が伸びかねません。必要な証明書の様式や申請手続きは、受験地によって異なるようです。受験する都道府県の案内も確認しましょう。

    参考:調理師法施行規則|厚生労働省

    20代の調理師の転職に関するよくある質問

    20代の調理師からは、経験年数や免許をめぐる質問が多く寄せられます。迷いやすい点をまとめました。

    20代で調理師から異業種へ転職できますか?

    20代でも異業種への転職は可能です。ただし、応募条件や求められる経験は職種や企業によって異なります。

    食品メーカーの商品開発や、飲食店の運営に関わる仕事などが挙げられます。調理の知識が土台になる分野を選ぶと、経験を説明しやすいはずです。

    調理師免許がなくても調理の仕事に転職できますか?

    免許がなくても、調理の仕事に就くことは可能です。職業情報でも、入職に学歴や資格は特に必要とされないと説明されています。

    ただし、免許を条件に挙げる求人があるのも事実です。働きながら実務経験を積み、試験を目指す進み方もあります。

    20代の転職で経験年数はどのくらい必要ですか?

    必要な経験年数は、応募先によって幅があります。入職前の実務経験は特に必要ないと考える就業者も一定数いるようです。

    年数より、担当した持ち場や扱った食材のほうが伝わります。短い経験でも、内容を具体的に書けば評価につながるようです。

    ホテルや旅館の調理の求人はどう探せばよいですか?

    宿泊業に強い求人サイトを使うと、施設ごとの募集を見つけやすくなります。調理の持ち場や食数まで書かれている求人は、比較の材料になります。

    希望に合う募集は、いつでも出ているとは限りません。転職エージェントに勤務地や職種を伝えておけば、条件に合う求人の紹介を受けられることもあるようです。

    まとめ

    20代の調理師の転職は、育成の体制まで見て職場を選ぶことが出発点です。経験年数だけでなく、身につけた調理技術や段取りの力を具体的に示すことが大切です。

    転職先には、宿泊施設の調理部門、専門料理店、給食施設、異業種という道があります。働き方や身につく力が違うため、譲れない条件を先に決めておきましょう。

    進め方は、課題の整理から棚卸し、条件の比較、書類の準備、日程の調整という流れです。在職中に動けば、収入を保ったまま落ち着いて比べられます。

    免許の取得を控えている場合、実務経験の数え方は先に確かめておきたいところです。受験を予定する年から逆算すれば、時期の判断はぶれません。

    課題と強みを言葉にできれば、20代の転職は次のキャリアにつながります。焦らず材料をそろえて、納得のいく職場を選んでいきましょう。

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