「旅館とホテルは何が違うのだろう」と疑問に感じたことはないでしょうか。
一般的に、旅館は和室や温泉、1泊2食付きのプラン、スタッフによる手厚いおもてなしなどが特徴です。一方、ホテルは洋室やベッド、素泊まり・朝食付きなどの選択肢が多く、プライバシーを重視したサービスが中心となります。
ただし、現在は和室のあるホテルやベッドを備えた旅館も珍しくありません。旅館とホテルを明確に分ける全国共通の基準があるわけではなく、施設のコンセプトや提供するサービスによって名称が使い分けられています。
また、法律上は2018年の旅館業法改正によって、従来の「旅館営業」と「ホテル営業」が「旅館・ホテル営業」に一本化されました。
この記事では、旅館とホテルの違いを利用者と働く人の両方の視点から比較します。旅館業法や2023年の法改正についても解説するので、宿泊先選びや業界研究の参考にしてください。
旅館とホテルの違いを一覧表で比較
旅館とホテルの一般的な違いは、次のとおりです。
| 項目 | 旅館 | ホテル |
|---|---|---|
| 客室 | 和室・畳・布団が多い | 洋室・ベッドが多い |
| 食事 | 1泊2食付きが多い | 素泊まり・朝食付きなどを選びやすい |
| 接客 | スタッフと接する機会が多い | 必要なときにサービスを受ける形式が多い |
| 料金 | 1人あたりで設定されることが多い | 1室単位で設定されることも多い |
| お風呂 | 大浴場・温泉・露天風呂など | 客室内のバスルームなど |
| 過ごし方 | 宿の中でゆっくり過ごしやすい | 観光・外食・出張と組み合わせやすい |
| 仕事の特徴 | 一人のスタッフが複数業務を担うことがある | 部門別に業務が分かれていることが多い |
| 法律上の区分 | 旅館・ホテル営業 | 旅館・ホテル営業 |
これらはあくまで一般的な傾向です。
大浴場のあるホテル、素泊まり専門の旅館、和室を備えたリゾートホテルなどもあります。名称だけで判断せず、客室や食事、サービスの内容を個別に確認することが大切です。
客室・館内空間の違い
旅館とホテルの違いとして、まずわかりやすいのが客室や館内の雰囲気です。
旅館は畳や布団などの和の空間が多い
旅館では、畳敷きの和室や布団、座椅子、座布団などを備えた客室が多く見られます。
床の間に掛け軸や生け花が飾られていたり、障子やふすまが使われていたりするなど、日本らしい空間づくりも旅館の特徴です。
庭園や縁側を備えた施設では、客室だけでなく建物全体で和の雰囲気を楽しめます。靴を脱いで畳の上で過ごせるため、自宅に近い感覚でくつろぎやすいでしょう。
ただし、近年は和洋室やベッドを導入する旅館も増えています。高齢者や海外からの宿泊者に配慮し、畳の部屋にベッドを設置している施設もあります。
ホテルはベッドを備えた洋室が中心
ホテルでは、ベッドを備えた洋室が中心です。
デスク、ソファ、クローゼット、冷蔵庫、バスルームなどが、限られたスペースの中に機能的に配置されています。ビジネスホテルでは利便性が、高級ホテルやリゾートホテルでは眺望や非日常感が重視される傾向があります。
ホテルにも和室や和洋室を備えた施設があるため、洋室であることがホテルの絶対条件ではありません。
食事スタイルの違い
食事の提供方法も、旅館とホテルで違いが出やすい項目です。
旅館は1泊2食付きのプランが多い
旅館では、夕食と朝食が含まれた1泊2食付きのプランがよく見られます。
夕食には、地域の食材や季節の味覚を取り入れた会席料理、郷土料理などが提供されることもあります。宿泊だけでなく、食事そのものを旅の目的にしやすい点が旅館の魅力です。
主な食事場所には、次のようなものがあります。
| 食事場所 | 特徴 |
| 部屋食 | 客室で落ち着いて食事を楽しめる |
| 個室食事処 | プライベート感を保ちながら食事ができる |
| レストラン・大広間 | 比較的気軽に利用しやすい |
部屋食では、スタッフが料理を順番に運び、料理の説明をすることもあります。一方で、運営効率や人手不足への対応から、食事処やレストラン形式を採用する旅館も少なくありません。
ホテルは食事の有無を選びやすい
ホテルでは、素泊まりや朝食付きなど、予定に合わせて食事の有無を選びやすい傾向があります。
夕食を宿泊プランに含めず、ホテル内のレストランや周辺の飲食店を利用することも可能です。観光や出張のスケジュールを優先したい人には便利でしょう。
ホテルで見られる代表的なプランは、次のとおりです。
| プラン | 特徴 |
| 素泊まり | 食事なしで自由に行動しやすい |
| 朝食付き | 朝食だけホテルでとれる |
| 1泊2食付き | 館内のレストランなどで夕食と朝食を楽しめる |
| クラブラウンジ付き | 対象ラウンジで軽食やドリンクを利用できる |
ホテルの朝食では、ビュッフェ形式が採用されていることもあります。
接客スタイルの違い
旅館とホテルでは、宿泊者とスタッフの距離感にも違いがあります。
旅館は滞在中にスタッフと接する機会が多い
旅館では、到着時のお出迎え、客室への案内、お茶出し、料理の配膳、布団の準備など、滞在中にスタッフと接する機会が多い傾向があります。
昔ながらの旅館では、一人の仲居が特定の客室や宿泊者を担当することもあります。宿泊者の希望や状況を把握しながら、先回りしてサービスを提供する接客スタイルです。
手厚いおもてなしを受けたい人には向いていますが、スタッフが客室に入ることを落ち着かないと感じる人もいるでしょう。
なお、すべての旅館で仲居が配置されているわけではありません。セルフチェックインやセルフサービスを取り入れ、スタッフとの接触を抑えた旅館もあります。
関連記事:仲居に向いている人とは?向いていない人・仕事内容・適性チェックも解説
ホテルは必要なときにサービスを受ける形式が多い
ホテルでは、宿泊者のプライバシーを保ちながら、必要な場面でサービスを提供する形式が一般的です。
チェックイン・チェックアウト、荷物の預かり、館内案内、ルームサービスなどは受けられますが、旅館と比べるとスタッフが客室内に入る機会は少ない傾向があります。
近年は、自動チェックイン機やスマートフォンを使ったチェックイン、デリバリーロボットなどを導入するホテルもあります。
一方、高級ホテルでは、ドアスタッフ、ベルスタッフ、コンシェルジュ、ゲストリレーションなどが連携し、きめ細かなサービスを提供します。ホテルだから接客が簡素とは限りません。
料金体系の違い
旅館とホテルでは、料金の表示方法にも違いが見られます。
旅館は1人あたりの料金が多い
旅館では、「1泊2食付きで大人1人〇円」のように、宿泊人数に応じて料金が計算されることが多くあります。
人数が増えると、食事、寝具、リネン類、アメニティ、配膳などの準備も増えるためです。宿泊料金には、客室だけでなく料理や接客サービスも含まれていると考えるとわかりやすいでしょう。
同じ客室を利用する場合でも、1人で泊まるときと2人で泊まるときでは総額が変わることがあります。
ホテルは1室単位の料金が設定されることも多い
ホテルでは、「1室1泊〇円」というルームチャージ制が採用されることもあります。
定員の範囲内で複数人が同じ客室に泊まる場合、1人あたりの負担を抑えられる可能性があります。
ただし、日本の予約サイトではホテルでも1人あたりの料金が表示されることがあり、朝食やラウンジ、エキストラベッドなどの追加料金が発生する場合もあります。
料金表示だけでなく、食事やサービス、税金などがどこまで含まれているかを確認しましょう。
お風呂・アメニティの違い
旅館は大浴場や温泉を楽しめる施設が多い
旅館では、大浴場、露天風呂、貸切風呂、温泉などを設けている施設が多く見られます。
広い湯船でゆっくり過ごしたり、露天風呂から季節の景色を眺めたりできることが魅力です。客室露天風呂付きの部屋を選べば、周囲を気にせず入浴できます。
ただし、「旅館」という名称であっても、必ず温泉があるわけではありません。温泉を利用しているかどうかは、温泉法などに基づく別の条件によって決まります。
ホテルは客室内のバスルームを利用することが多い
ホテルでは、客室内のユニットバスや独立型バスルームを利用することが一般的です。
高級ホテルでは、洗い場のある浴室、ビューバス、ジャグジーなどを備えた客室もあります。また、リゾートホテルやシティホテルの中には、大浴場やスパを設けている施設もあります。
アメニティについても、旅館とホテルの名称だけでは判断できません。近年は環境への配慮から、歯ブラシなどを客室に常備せず、必要なものをアメニティバーから選ぶ施設も増えています。
滞在中の過ごし方の違い
旅館は宿の中でゆっくり過ごしやすい
旅館は、宿泊施設そのものを楽しむ旅行に向いています。
温泉に入る、客室でくつろぐ、会席料理を味わう、庭園や館内を散策するといった過ごし方が可能です。
観光予定を詰め込みすぎず、静かな環境でゆっくりしたい場合や、記念日旅行、家族旅行、温泉旅行などに適しています。
ホテルは観光や外食と組み合わせやすい
ホテルは、宿泊者が自分で予定を組み立てやすいことが特徴です。
駅や繁華街の近くにあるホテルなら、観光、買い物、外食、仕事などと組み合わせやすくなります。素泊まりや朝食付きのプランを利用すれば、食事時間に縛られにくいでしょう。
レストラン、バー、ラウンジ、ジム、プール、スパなどの館内施設が充実したホテルでは、ホテルの中で過ごすこともできます。
旅館とホテルで働く場合の違い
旅館とホテルでは、利用者としての過ごし方だけでなく、仕事の進め方にも違いがあります。
ただし、施設の規模や運営会社によって異なるため、以下は一般的な傾向として確認してください。
旅館は複数の業務を担当することがある
中小規模の旅館では、一人のスタッフが複数の業務を担当することがあります。
たとえば、お客様のお出迎えから客室案内、食事の配膳、片付け、お見送りまで、一連の接客を担当する働き方です。
担当する業務の幅が広いため、お客様と長く関わりながら、その場に応じて柔軟に対応する力が求められます。地域の文化や料理、温泉などについて説明する機会もあるでしょう。
一方、食事の時間帯に業務が集中する施設では、勤務時間の途中に長い休憩を挟む中抜け勤務が採用されることもあります。
ホテルは部門ごとに仕事が分かれていることが多い
ホテルでは、次のように部門ごとに仕事が分かれている傾向があります。
- フロント
- 宿泊予約
- ベル・ドア
- ゲストリレーション
- コンシェルジュ
- レストランサービス
- 宴会サービス
- 調理
- 客室清掃
- 営業・マーケティング
規模の大きなホテルほど分業が進み、担当する業務の専門性を高めやすくなります。
ただし、小規模ホテルやビジネスホテルでは、フロントスタッフが予約管理、電話対応、朝食準備などを兼任することもあります。
旅館とホテルのどちらが働きやすいかは、名称だけでは決まりません。勤務時間、担当業務、夜勤や中抜け勤務の有無、教育体制、職場の人数などを求人票や面接で確認することが大切です。
法律上、旅館とホテルに違いはある?
現在の旅館業法では、旅館とホテルはどちらも「旅館・ホテル営業」に分類されます。
以前は「旅館営業」と「ホテル営業」が別の営業種別とされ、客室数や客室の構造などに異なる基準が設けられていました。
しかし、2018年に施行された旅館業法の改正によって両者が統合され、現在は法律上の営業区分に違いはありません。
名称が「旅館」か「ホテル」かは、法律上の分類というよりも、施設の歴史、設備、サービス、ブランド、コンセプトなどによって決められています。
現在の旅館・ホテル営業の主な構造設備基準
旅館・ホテル営業には、主に次のような基準があります。
| 項目 | 全国共通の主な基準 |
| 最低客室数 | 全国一律の最低客室数はない |
| 客室の床面積 | 原則として1室7平方メートル以上 |
| 寝台を置く客室 | 原則として1室9平方メートル以上 |
| 換気・採光など | 適切な換気、採光、照明、防湿、排水設備などが必要 |
| 宿泊者の確認 | 玄関帳場や、本人確認を適切に行える設備などが必要 |
自治体が条例によって追加の基準を定めている場合もあるため、実際に宿泊施設を開業する際は、所在地を管轄する保健所への確認が必要です。
旅館業法とは?
旅館業法とは、宿泊料を受けて人を宿泊させる事業について、営業許可や施設の衛生、宿泊者名簿、宿泊拒否などのルールを定めた法律です。
旅館業法上の営業形態は、次の3種類に分けられています。
| 営業形態 | 概要 |
| 旅館・ホテル営業 | 宿泊施設を設けて人を宿泊させる一般的な営業 |
| 簡易宿所営業 | 宿泊場所を多人数で共用する構造・設備を主とする営業 |
| 下宿営業 | 1か月以上の期間を単位として人を宿泊させる営業 |
ホテルや旅館を営業する場合は、原則として都道府県知事や保健所設置市の市長などから許可を受けなければなりません。
2023年の旅館業法改正で何が変わった?
2023年12月13日には、改正旅館業法が施行されました。
2018年の改正が旅館とホテルの営業区分や設備基準を見直したものであるのに対し、2023年の改正では、宿泊拒否、感染症対策、差別防止、事業譲渡など、現場での運用に関するルールが見直されています。
主な変更点は、次のとおりです。
カスタマーハラスメントに当たる要求への対応が明確になった
宿泊施設に過重な負担を与え、ほかの宿泊者に対するサービスの提供を著しく妨げるおそれがある要求を繰り返す人について、一定の場合に宿泊を拒否できるようになりました。
たとえば、次のような行為が該当する可能性があります。
- 不当な割引や過剰なサービスを繰り返し要求する
- 長時間にわたって不当な要求を続ける
- 暴言や脅迫を交えながら要求する
- 土下座など、社会的に不相当な謝罪を要求する
ただし、一度クレームを伝えたことや、スタッフにとって対応が難しい要望をしたことだけで、直ちに宿泊を拒否できるわけではありません。
要求の内容、繰り返しの有無、従業員への負担、ほかの宿泊者への影響などを踏まえて、客観的に判断する必要があります。
特定感染症が発生した場合の対応が整理された
特定感染症が国内で発生している期間に限り、宿泊施設は宿泊者に対し、症状の有無などに応じて、感染防止に必要な協力を求められるようになりました。
また、宿泊を拒否できる事由についても、従来の「伝染性の疾病にかかっていると明らかに認められるとき」から、「特定感染症の患者等であるとき」へと明確化されています。
単なる発熱や体調不良だけを理由に、一律に宿泊を拒否できるという意味ではありません。
宿泊者名簿の記載事項が変更された
宿泊者名簿の記載事項には「連絡先」が追加され、「職業」は削除されました。
国内に住所を持たない外国人宿泊者については、国籍や旅券番号などの確認も必要です。
ホテルや旅館で働く場合は、チェックイン時の本人確認や、宿泊者情報を適切に取り扱うことが求められます。
差別防止と従業員研修の重要性が明確になった
宿泊拒否事由が追加された一方で、不当な差別を防ぐための対応も強化されました。
宿泊施設は、高齢者や障害のある人など、配慮を必要とする宿泊者に適切なサービスを提供できるよう、従業員に必要な研修の機会を与えるよう努める必要があります。
筆談によるコミュニケーションや、車椅子からベッドへ移動する際の介助など、障害に伴う社会的な障壁を取り除くための要望は、それだけで宿泊拒否の理由にはなりません。
宿泊を拒否する場合は、客観的な事実に基づいて判断し、宿泊しようとする人から求められたときには、理由を説明できるようにすることが求められます。
事業譲渡時の手続きが見直された
旅館業を事業譲渡する場合、譲渡する側と譲り受ける側が所定の承認を受けることで、営業者の地位を承継できる制度が整えられました。
一定の手続きを行えば、譲り受ける側が新たに営業許可を取り直さなくても、営業者としての地位を引き継げます。
これは旅館業が許可制から登録制に変わったという意味ではありません。旅館業を新しく始める場合は、これまでと同様に営業許可が必要です。
ホテルや旅館は宿泊客を自由に拒否できる?
ホテルや旅館は、原則として宿泊を拒否できません。
旅館業法では、主に次のような場合に限って宿泊を拒否できると定められています。
- 特定感染症の患者等であるとき
- 違法行為や風紀を乱す行為をするおそれがあると認められるとき
- 過重な要求を繰り返し、ほかの宿泊者へのサービスを著しく妨げるおそれがあるとき
- 客室に空きがないとき
- 自治体の条例で定められた事由に該当するとき
2023年の法改正によって、ホテル側が迷惑客を自由に拒否できるようになったわけではありません。
宿泊者を受け入れるという旅館業の公共性を維持しながら、従業員やほかの宿泊者を悪質な要求から守るためのルールが整えられたと理解するとよいでしょう。
簡易宿所や民泊との違い
旅館業法では、旅館・ホテル営業以外に「簡易宿所営業」と「下宿営業」が定められています。
簡易宿所営業は、宿泊場所を多人数で共用する構造や設備を主とする営業形態です。ゲストハウス、ホステル、カプセルホテル、山小屋などが該当することがあります。
一方、住宅宿泊事業法に基づいて運営される民泊は、原則として年間の営業日数が180日以内に制限されます。
ただし、施設の呼び方と営業許可の種類は必ずしも一致しません。「ゲストハウス」という名称でも旅館・ホテル営業の許可を取得しているケースなどがあるため、名称だけで法律上の区分を判断することはできません。
旅館とホテルはどちらが向いている?
旅館が向いている人
旅館は、次のような人に向いています。
- 温泉や大浴場を楽しみたい
- 地域の料理や会席料理を味わいたい
- 宿の中でゆっくり過ごしたい
- 和室や日本文化を体験したい
- スタッフによる手厚い接客を受けたい
ホテルが向いている人
ホテルは、次のような人に向いています。
- 観光や外食を自由に楽しみたい
- 出張や一人旅で効率よく滞在したい
- ベッドのある洋室で過ごしたい
- プライベートな時間を重視したい
- 食事の有無を自由に選びたい
働く場所として選ぶ場合は、「旅館かホテルか」だけでなく、施設の規模、職種、勤務時間、分業体制、接客方針なども比較しましょう。
旅館とホテルに関するよくある質問
旅館には必ず和室がありますか?
必ずしも和室があるとは限りません。
和室を中心とする施設が多いものの、全室にベッドを設置した旅館や、和洋室を中心とする旅館もあります。現在は、和室の有無によって法律上の旅館とホテルを区別しているわけではありません。
ホテルには夕食が付かないのですか?
ホテルでも、夕食と朝食が含まれた1泊2食付きプランを提供していることがあります。
リゾートホテルや温泉ホテルなどでは、館内レストランでの夕食を宿泊プランに組み込んでいるケースも少なくありません。
旅館には必ず温泉がありますか?
旅館であっても、必ず温泉があるわけではありません。
水道水を沸かした大浴場を設けている施設や、客室内のお風呂だけを備えている旅館もあります。温泉を重視する場合は、泉質や源泉、加温・加水の有無などを確認してください。
旅館とホテルは法律上どのように区別されますか?
現在の旅館業法では、旅館とホテルはどちらも「旅館・ホテル営業」に分類されます。
法律上の営業区分に違いはなく、名称は施設の設備、サービス、歴史、コンセプトなどに応じて使い分けられています。
ホテルや旅館はカスタマーハラスメントを行う人の宿泊を拒否できますか?
過重な要求を繰り返し、ほかの宿泊者へのサービス提供を著しく妨げるおそれがある場合など、法律上の条件に該当すれば宿泊を拒否できる可能性があります。
ただし、単にクレームを申し出たことや、合理的な配慮を求めたことだけを理由に拒否することはできません。
旅館とホテルの違いは、法律上の名称よりサービス内容に表れる
旅館とホテルには、客室、食事、接客、料金、お風呂、過ごし方などに一般的な違いがあります。
旅館は、和室、温泉、食事、スタッフによるおもてなしを含めて、宿泊施設の中でゆっくり過ごすスタイルが中心です。
ホテルは、ベッドを備えた洋室や食事を選べるプランなど、宿泊者が予定に合わせて自由に利用しやすいことが特徴といえます。
一方、法律上は、2018年の旅館業法改正によって旅館営業とホテル営業が統合され、どちらも「旅館・ホテル営業」として扱われています。
2023年には、カスタマーハラスメントへの対応、特定感染症対策、宿泊者名簿、差別防止、事業譲渡などのルールも見直されました。
旅館やホテルを選ぶときは、名称だけではなく、実際の客室、食事、接客、料金、働き方などを確認することが大切です。

