20代で転職を考え始めても「何から始めればよいのかわからない」と感じる人は多いようです。求人サイトを見始めても、自分に合う仕事がわからず、応募先選びで迷ってしまうことも少なくありません。
20代の転職は、いきなり求人を探すのではなく、まず転職理由を整理するところから始めましょう。なぜ転職したいのかを整理しておくと、自分が仕事選びで重視したい条件を考えやすくなるからです。
この記事では、転職理由の整理から職歴の振り返り、経験の整理、応募先の選び方まで、20代の転職活動をどの順番で進めればよいのかを説明します。あわせて、接客や飲食の経験を活かして応募しやすい宿泊業界の仕事や、求人票で確認したいポイントも紹介します。
20代の転職は応募前の準備から始める
20代の転職では、求人探しや応募から始めるのではなく、まず転職理由や希望条件を整理することが大切です。その後に職歴や経験を振り返りながら応募先を考えていくと、転職活動を進めやすくなります。
| 順番 | やること | 確認する内容 |
| 1 | 転職理由を整理する | なぜ辞めたいのか |
| 2 | 希望条件を整理する | 次の仕事で重視したいこと |
| 3 | 職歴を振り返る | どのような仕事を担当したか |
| 4 | 経験を整理する | 仕事で身についたこと |
| 5 | 職種や業界を調べる | 応募先の候補 |
| 6 | 求人票を確認する | 勤務時間や休日などの条件 |
求人を見始める前に、まずは転職理由や希望条件を整理しておきましょう。その後に職歴や経験を振り返ることで、応募先を選びやすくなります。
ここからは、それぞれの進め方を順番に説明します。
「辞めたい理由」と「次の職場に求める条件」を分けて考える
転職活動を始めるときは、「今の仕事を辞めたい理由」と「次の職場に求める条件」を分けて整理しましょう。この2つを整理しておくと、求人を見るときに勤務時間を重視するのか、仕事内容を重視するのかを考えやすくなります。
| 辞めたい理由 | 次の仕事で確認したいこと |
| 人間関係がつらい | 職場の雰囲気や教育体制 |
| 夜勤が体力的に負担 | 勤務時間やシフトの内容 |
| 休日が少ない | 年間休日数や休暇制度 |
| 給料が上がらない | 昇給制度や評価の仕組み |
この表のように、「辞めたい理由」を整理すると、次の仕事で重視したい条件が見えてきます。ここからは、その整理の仕方を説明します。
今の仕事で不満を感じている点を書き出す
まずは、今の仕事で不満に感じていることを書き出してみましょう。人間関係や勤務時間、休日数など、不満の内容ごとに分けて考えると整理しやすくなります。
例えば、「夜勤が続いて体力的につらい」「休日でも連絡が入る」「給料が上がらない」など、実際に困っていることを書き出してみてください。次の仕事を探すときの判断材料になります。
次の職場で譲れない条件を整理する
不満を書き出したら、転職先に求める条件を整理しましょう。「日勤中心で働きたい」「休日数を増やしたい」「給与を上げたい」など、求人を選ぶときに重視したいことを書き出します。
例えば、勤務時間を優先するのか、休日数を優先するのかによって、応募先の選び方は変わるものです。求人を見る前に優先順位を決めておくと、応募先を選ぶときの基準になります。
転職理由と希望条件を分けて考える
辞めたい理由と、次の仕事に求める条件は分けて考えましょう。
例えば、「給料が上がらない」は辞めたい理由ですが、「昇給制度がある会社で働きたい」は次の仕事に求める条件です。
辞めたい理由を書き出したら、それを言い換えて次の仕事に求める条件を考えてみましょう。
これまでの経験から応募できる仕事を考える
転職理由と希望条件を整理したら、次はこれまで担当してきた仕事を書き出してみましょう。
どのような業務を行っていたのかを整理することで、自分に合いそうな仕事を考えやすくなります。
| 担当した仕事 | 具体的な業務 |
| 接客 | お客様の案内、会計、問い合わせ対応 |
| 飲食 | 注文受付、配膳、混雑時の接客 |
| 販売 | 商品提案、売場づくり、在庫管理 |
| 店舗運営 | シフト作成、人員調整、新人教育 |
この表を参考に、自分が実際にどのような仕事を担当してきたかを書き出してみましょう。ここからは、振り返り方のポイントを説明します。
接客経験で整理したいこと
接客の仕事をしてきた人は、どのようなお客様対応を担当していたかを書き出してみましょう。受付での案内、レジでの会計、問い合わせ対応など、日頃行っていた業務を整理していきます。
あわせて、混雑する時間帯の対応やクレーム対応の経験があれば書き出しておきましょう。接客の中で担当していた業務を書き出しておくと、自分がどのような仕事をしてきたのか整理しやすくなります。
販売経験で整理したいこと
販売の仕事をしてきた人は、どのような業務を担当していたかを書き出してみましょう。お客様の希望を聞きながら商品を提案したり、売場づくりや在庫管理を担当したりした経験があれば整理しておきます。
また、レジでの会計や返品・交換への対応なども振り返ってみましょう。
飲食経験で整理したいこと
飲食店で働いてきた人は、どのような業務を担当していたかを書き出してみましょう。注文受付や料理の提供、レジ対応など、日頃行っていた業務を整理していきます。
例えば、ランチタイムや週末の混雑時にどのような仕事を担当していたのか、予約の受付や電話対応をしていたのかなども振り返ってみましょう。
店舗運営やスタッフ管理経験で整理したいこと
店舗の運営やスタッフのまとめ役を経験してきた人は、どのような業務を担当していたかを書き出してみましょう。シフト作成や人員調整、売上管理などを担当していた場合は整理しておきます。
新人への指導や急な欠勤への対応、トラブル対応なども振り返ってみましょう。日常業務だけでなく、責任者として判断した場面も書き出しておくと仕事を整理しやすくなります。
業界や職種によって働き方は変わる
求人を探し始める前に、業界や職種ごとの仕事内容を確認しておきましょう。たとえば、同じ宿泊業界でも、フロントと予約受付では担当する仕事が異なります。
職種名だけで判断すると、入社後に「思っていた仕事と違った」と感じることがあります。まずはどのような仕事があるのかを知り、自分の経験を活かせそうな職種を探してみましょう。
職種名だけで判断しない
職種名だけを見て応募先を決めるのは避けましょう。同じ職種名でも、会社によって担当する業務が異なることがあります。
まずは仕事内容を確認し、自分がこれまで担当してきた仕事と共通する業務があるかを見てみましょう。
自分の経験とつながる仕事を探す
仕事内容を確認するときは、自分がこれまで担当してきた仕事と共通する部分があるかを見てみましょう。
例えば、接客の仕事をしていた人はフロント、飲食店で働いていた人はレストランサービス、電話でお客様の予約を受けていた人は予約受付などの仕事と共通する部分があります。
業界が変わっても、担当していた業務が活かせる場合があります。まずは仕事内容を見ながら、自分の経験と共通する仕事を探してみましょう。
未経験歓迎の意味を確認する
「未経験歓迎」と書かれている求人でも、入社後の研修内容や仕事の教わり方は会社によって異なります。
求人を見るときは、研修期間があるのか、誰から仕事を教わるのかなども確認してみましょう。未経験歓迎という言葉だけでなく、入社後の流れまで見ておくと働くイメージを持ちやすくなります。
接客や飲食の経験が活かせる宿泊業界の仕事
転職先を考えるときは、これまでの経験と共通する仕事がないかを見てみましょう。業界が変わっても、担当していた業務と似た仕事が見つかることがあります。
異業種への転職を考えている人にとって候補の一つになるのが、宿泊業界です。宿泊業界には、接客や飲食、販売、店舗運営などの経験を活かしやすい職種が揃っています。
ここからは、それぞれの経験が宿泊業界のどの仕事と共通しているのかを見ていきましょう。
| これまでの経験 | 仕事内容が近い職種 |
| 接客経験 | ホテルフロント |
| 飲食経験 | レストランサービス |
| 電話で予約や問い合わせを受けた経験 | 予約受付 |
| 店舗運営・スタッフ管理経験 | 現場リーダー、スーパーバイザー、マネージャー候補 |
この表のように、これまで担当してきた仕事によって、経験と共通する宿泊業界の職種は異なります。ここからは、それぞれの経験がどのような仕事につながるのかを見ていきましょう。
接客経験がある人はホテルフロント
接客の仕事をしてきた人は、ホテルフロントの仕事内容を想像しやすいでしょう。お客様の案内や問い合わせへの対応があるためです。
例えば、混雑時のお客様案内や問い合わせ対応の経験は、ホテルフロントの接客にも活かせる可能性があります。そのため、仕事内容を理解しやすい職種の一つです。
飲食経験がある人はホテルレストラン
飲食店で注文受付や配膳を担当してきた人は、ホテルレストランの仕事をイメージしやすいでしょう。
例えば、複数のテーブルから注文が入る中で、料理を運ぶ順番を考えながら動いた経験は、ホテルレストランでも活かせます。
電話で予約や問い合わせを受けていた人は予約受付
電話で予約や問い合わせを受けていた人は、ホテルの予約受付の仕事をイメージしやすいでしょう。
例えば、相手の話を聞きながら内容を確認した経験や、適切な担当者へ取り次いだ経験は、予約受付でも活かせる可能性があります。電話を使った仕事に慣れている人にとっては、仕事内容を想像しやすい職種の一つです。
店舗運営経験がある人は現場リーダー、スーパーバイザー、マネージャー候補
店舗運営やスタッフ管理を経験してきた人は、宿泊施設の現場リーダーやマネージャー候補の求人で経験を評価されることがあります。
シフト作成、新人教育、売上管理、人員調整などは共通する業務です。ただし、ホテル・旅館での経験が応募条件になっている求人もあるため、求人ごとの条件を確認しましょう。
未経験者を募集している求人が見つかる宿泊業界の仕事
ここまで経験とつながる仕事を紹介してきましたが、宿泊業界には、経験不問や未経験者歓迎として募集されることがある職種があります。ただし、応募条件や研修体制は施設によって異なるため、個別の求人票を確認しましょう。
| 職種 | 主な仕事内容 |
| フロント | チェックイン・チェックアウト対応 |
| レストランサービス | 接客・配膳 |
| 旅館の接客係 | 客室への案内、食事の提供 |
| 予約受付 | 電話やメールでの予約対応 |
| 客室清掃 | 客室の清掃、ベッドメイク |
この表のように、宿泊業界にはさまざまな仕事があります。以下で、それぞれの仕事内容を見ていきましょう。
ホテルフロント
ホテルフロントは、チェックインやチェックアウト、館内案内などを担当します。宿泊客と接する機会が多く、ホテルの窓口となる仕事です。
レストランサービス
レストランサービスは、ホテル内のレストランで接客や配膳を担当します。飲食店で働いた経験がある人は、仕事内容をイメージしやすいでしょう。
朝食や夕食の時間帯は多くのお客様が利用するため、周囲の状況を見ながら接客を進めます。
旅館の接客係
旅館の接客係は、お客様の客室への案内や食事の提供などを担当する仕事です。施設によっては担当するお客様が決められ、到着から出発まで継続して接客することもあります。
予約受付
予約受付は、電話やメールで宿泊予約を受ける仕事です。宿泊日や人数などを確認しながら予約内容を管理します。
客室清掃
客室清掃は、お客様が利用した客室の清掃やベッドメイクを担当します。経験不問で募集されることもある仕事です。
客室を整え、お客様が気持ちよく過ごせる環境を作る役割があります。
後悔しないために求人票で確認したいポイント
応募する前に、求人票の内容を一つずつ見ておきましょう。仕事内容や働き方に関わる項目を確認しておくことで、自分に合う職場かどうかを判断しやすくなります。
| 項目 | 見るポイント |
| 仕事内容 | どの部署で何を担当するか |
| 勤務時間 | 夜勤の有無やシフトの組み方 |
| 休日 | 年間休日数や休みの取り方 |
| 研修制度 | 入社後に仕事を教えてもらえるか |
| 勤務地・転勤 | 勤務地や転勤の可能性 |
| 雇用形態・契約期間 | 正社員か有期契約か、更新基準は何か |
| 給与 | 基本給、手当、固定残業代、賞与の有無 |
| 時間外労働 | 月平均の残業時間 |
| 試用期間 | 期間と期間中の給与・待遇 |
| 業務・勤務地の変更範囲 | 配属変更や転勤の範囲 |
ここからは、それぞれの項目を確認するときのポイントを見ていきましょう。
仕事内容
まずは、自分がどの部署で何を担当するのかを見ておきましょう。
「ホテルスタッフ」と書かれていても、実際に担当する仕事は施設によって異なります。フロントやレストラン、客室清掃など、どの部署へ配属されるのかを確認しておくと、入社後の仕事をイメージしやすくなります。
勤務時間と夜勤
勤務時間や夜勤の有無を見ておきましょう。宿泊施設ではシフト制を採用していることがあります。職種や施設によっては夜勤、早朝勤務、深夜勤務があるため、具体的な勤務時間帯を確認しましょう。
休日数
年間の休日数や休みの取り方を見ておきましょう。土日に休みが取りにくい職場もあるため、自分が希望する働き方と合うかを考えながら求人を見ると判断しやすくなります。
研修制度
未経験から応募する場合は、仕事をどのように教えてもらえるのかを見ておきましょう。入社後の研修期間や、誰が仕事を教えるのかは職場によって異なります。
勤務地や転勤
勤務地や転勤の有無も見ておきましょう。複数の施設を運営している企業では、入社後に配属先が決まることや、別の施設へ異動することがあります。
雇用形態と契約期間
正社員や契約社員、アルバイトなど、どの雇用形態で募集されているのかを確認しましょう。
契約社員など雇用期間が決まっている求人では、契約期間や更新の有無、更新の判断基準も確認しておくことが大切です。将来的に正社員を希望する場合は、正社員登用制度の有無や実績も見ておきましょう。
給与の内訳
求人票に記載されている給与額だけでなく、基本給や各種手当の内訳も確認しましょう。
表示されている月給に、固定残業代や夜勤手当などが含まれている場合があります。どの手当が給与に含まれているのか、賞与や昇給があるのかも見ておくと、実際に受け取る金額をイメージしやすくなります。
時間外労働
残業の有無や、月平均の時間外労働時間を確認しましょう。
宿泊施設では、繁忙期や団体客の受け入れなどによって勤務時間が延びることもあります。求人票に平均残業時間が書かれている場合は確認し、面接でも繁忙期の働き方を聞いておくと安心です。
試用期間
試用期間の有無や期間中の労働条件を確認しましょう。
試用期間中は、給与や手当、勤務時間などが本採用後と異なる場合があります。試用期間が何か月あるのかだけでなく、本採用後と異なる条件がないかも見ておきましょう。
業務や勤務地の変更範囲
入社後に担当する業務や勤務地が変わる可能性も確認しましょう。
複数の部署や施設を運営している企業では、採用時とは異なる部署へ異動したり、別の施設へ転勤したりすることがあります。将来担当する可能性がある業務や、勤務する可能性がある地域の範囲を確認しておくと、入社後の認識のずれを防ぎやすくなります。
一人で判断しにくいときは宿泊業専門の転職エージェントへ相談
ここまで、転職理由の整理から職種選び、求人票の見方まで説明してきました。それでも、「どの仕事を選べばよいかわからない」と迷うことはあります。
そのような場合は、宿泊業界に詳しい転職エージェントへ相談する方法があります。
求人票だけではわからないこともある
求人票では、仕事内容や勤務時間、休日、勤務地などを確認できます。一方、人員体制や繁忙期の働き方、教育方法などは、記載だけでは把握しにくい情報です。
同じ職種でも施設によって業務内容は異なります。判断に迷う場合は、転職エージェントに相談する方法もあります。
自分の経験で応募できる求人を確認できる
接客や飲食の経験がある人でも、フロントとレストランサービスのどちらが自分に合うのか迷うことがあります。
宿泊業界に詳しい転職エージェントへ相談すると、自分の経験と共通する仕事がないかを一緒に考えてもらえます。
応募するか迷う段階でも相談できる
転職活動を始めたばかりで、まだ応募先が決まっていない人もいます。
転職エージェントは、応募する前の相談相手として利用することもできます。
よくある質問
Q. 20代の転職は何から始めればよいですか?
いきなり求人を探すのではなく、まずは転職理由を整理しましょう。転職活動の進め方に決まった順番はありませんが、転職理由や希望条件を整理してから求人を見ると、応募先を比較しやすくなります。
Q. 今の会社を辞めてから転職活動を始めてもよいですか?
辞めてから転職活動を始めることもできます。ただし、次の仕事が決まるまで給与が途切れる可能性があります。雇用保険の給付の対象になるかどうかや、当面の生活費を確認してから判断しましょう。
Q. アルバイトの経験だけでも宿泊業界に応募できますか?
アルバイト経験のみでも応募できる宿泊業界の求人はあります。接客や飲食の仕事で、お客様を案内した経験や問い合わせに対応した経験があれば、宿泊業界の仕事と共通する部分があります。
ただし、必要な経験やスキルは求人によって異なるため、応募資格を確認しましょう。接客や飲食のアルバイトで担当した業務も、応募時に伝えられる経験の一つです。
Q. 宿泊業界には未経験者向けの研修がありますか?
施設によって異なります。未経験者を採用している求人の中には、研修期間を設けているところや、先輩スタッフが仕事を教えるところもあります。
仕事をどのように覚えていくのかは施設ごとに違うため、応募前に確認しておくと安心です。
Q. 求人票だけで職場の働き方はわかりますか?
求人票だけで職場の働き方をすべて把握することは難しいでしょう。仕事内容や勤務時間、休日などは確認できますが、実際の仕事の進め方まではわからないことがあります。
気になることがあれば、面接で聞いたり、転職エージェントへ相談したりしてみましょう。
20代の転職活動について解説しました
20代の転職は、求人探しから始めるのではなく、転職理由やこれまでの経験を整理するところから始めることが大切です。準備をしてから応募先を探すことで、自分に合う仕事を見つけやすくなります。
宿泊業界には、接客や飲食、販売、店舗運営などの経験を活かしやすい仕事があります。未経験から応募できる職種もあるため、異業種への転職を考えている人にとっても選択肢の一つです。
もし「どの仕事に応募すればよいかわからない」「自分の経験が活かせる求人を知りたい」と感じているなら、宿泊業専門の転職エージェントに相談してみましょう。転職を決めていない段階でも相談できるため、まずは情報収集から始めてみてください。

