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    ソムリエの種類一覧を紹介!ワイン・日本酒・野菜など分野別の違いと資格の選び方

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    ソムリエには、ワインだけでなく日本酒や野菜、温泉など幅広い種類があります。本記事では、分野ごとの特徴や認定資格の違い、ワイン系資格の等級を整理し、宿泊施設での仕事に活かしやすい資格の選び方を解説します。

    目次

    ソムリエの種類は2つの軸で整理できる

    ソムリエの種類は、対象となる分野と認定資格の2つの軸で整理できます。この2つを混同すると、全体像が分かりにくくなります。

    • 分野で分かれる「〇〇ソムリエ」
    • 認定団体と等級で分かれるワイン系資格

    2つの軸がそれぞれ何を指すのかを、順に確かめましょう。

    分野で分かれる「〇〇ソムリエ」

    ソムリエという言葉は、歴史的には荷役用の動物を扱う者や宮廷の荷物管理者を指し、その後、食料や酒類を管理する役割を経て、現在のワインを扱う専門職という意味になりました。現在は専門知識を持つ案内役という意味合いで、幅広い分野に使われています。

    対象となる分野は、日本酒や野菜、温泉、水、コーヒーなど多岐にわたります。分野ごとに認定団体は独立しており、試験の内容も共通していません。

    呼称にソムリエを使うかどうかも、それぞれの団体の判断にゆだねられています。専門知識を認定する制度であっても、ソムリエとは異なる名称を採用しているものがあります。

    そのためソムリエという語だけでは、専門性の水準までつかみきれない場合があります。資格を比較するときは、対象分野と認定団体の両方を確認することが大切です。

    関連記事:ソムリエとは?ホテルでの仕事内容・必要な資格・ワインエキスパートとの違いを解説

    認定団体と等級で分かれるワイン系資格

    ワイン分野の代表的な国内認定制度には、日本ソムリエ協会(J.S.A.)と、日本酒サービス研究会(SSI)が運営するワインコーディネーター/ソムリエがあります。それぞれが独自の体系で資格を認定しています。

    日本ソムリエ協会(J.S.A.)には、職務者向けのソムリエと、愛好家向けのワインエキスパートがあります。それぞれに上位資格となるエクセレンス呼称があります。

    日本酒サービス研究会(SSI)が認定するのは、ワインコーディネーターとソムリエの2つの呼称です。試験内容は同じで、申込時にどちらを名乗るかを選ぶ形です。

    同じソムリエでも、団体が違えば受験の条件も学び方も変わります。名称だけを見比べても、実態まではつかめません。

    ワインを扱うソムリエ資格の種類

    ワインを扱う代表的な資格には、日本ソムリエ協会(J.S.A.)と日本酒サービス研究会(SSI)の認定制度があります。プロ向けと愛好家向けで入口が分かれており、条件も大きく違っています。

    • J.S.A.ソムリエ
    • J.S.A.ソムリエ・エクセレンス
    • J.S.A.ワインエキスパート
    • SSIのワインコーディネーター/ソムリエ

    代表的な4つの資格について、条件と位置づけを確かめましょう。

    J.S.A.ソムリエ

    J.S.A.ソムリエは、日本ソムリエ協会が認定する職務者向けの呼称資格です。受験には、ソムリエの職務を本職としていることが求められます。

    全収入の60%以上をソムリエの職務で得ていなければ、出願は認められません。実働時間は月90時間以上が基準です。

    一般で出願する場合は、実働月90時間以上のソムリエ職務を通算3年以上経験し、基準日時点でも同条件で従事している必要があります。基準日時点で会員歴2年以上のJ.S.A.正会員・賛助会員在籍者は、必要な職務経験が通算2年以上に短縮されます。

    試験は、第一次試験のCBT、第二次試験のテイスティング、第三次試験の論述・サービス実技で構成されます。なお、論述試験は第二次試験日に実施されます。第三次試験を通過したあとには、職務経歴などの書類審査も必要です。

    参考:試験案内: J.S.A.ソムリエ、J.S.A.ソムリエ・エクセレンス

    J.S.A.ソムリエ・エクセレンス

    ソムリエ・エクセレンスは、J.S.A.ソムリエの上位に置かれた呼称資格です。J.S.A.ソムリエまたはJ.S.A.ワインアドバイザーの認定後3年目以降で、実働月90時間以上のソムリエ職務を通算10年以上経験し、基準日時点でも同条件で従事していることなどが受験条件です。

    協会は1987年以降、上位資格をシニア呼称として実施してきました。エクセレンス呼称という名称は、2019年に改められたものです。

    出願受付は、一般呼称と同じ時期に行われます。試験は2日程に分けて実施されるため、複数回の受験が必要です。

    現場で経験を重ねた人にとって、次の目標となる位置づけにあたります。到達までの道のりは長く、計画的な準備が必要です。

    J.S.A.ワインエキスパート

    ワインエキスパートは、愛好家を主な対象とした呼称資格です。職業は問われず、酒類や飲料、食全般の知識とテイスティング能力を認定します。

    協会は1996年に、一般愛好家へ向けてこの資格を設けました。定義に明記されているのは、プロフェッショナルな資格ではないという位置づけです。

    上位資格には、ワインエキスパート・エクセレンスがあります。認定から一定の年数を経ていなければ、受験はできません。

    実務経験がなくても、ワインを体系的に学びながら取得を目指せる資格です。宿泊業への就職を見据えて先に取得するという進め方も一案です。

    参考:呼称資格認定試験

    SSIのワインコーディネーター/ソムリエ

    日本酒サービス研究会(SSI)が認定するのは、ワインコーディネーターとソムリエです。試験内容は同一で、申込時に呼称を選びます。

    受験は満20歳以上であれば可能で、実務経験は問われません。ただし、合格後に資格認定を受けるには、SSIの認定会員になるための手続きが必要です。学習形式はeラーニングや通信、集中コースなど多様です。

    一般向けには、ワインナビゲーターやワイン検定もあり、段階的に学べます。

    実務経験がなくても挑戦できる点で、日本ソムリエ協会と大きく異なります。働きながら短期間で形にしたい場合の選択肢です。

    日本酒と焼酎を扱うソムリエの種類

    日本酒と焼酎の分野では、日本語の呼称を使った資格が多く、上位資格を設けている制度もあります。

    • 唎酒師(ききさけし)
    • 焼酎唎酒師
    • 酒匠
    • J.S.A. SAKE DIPLOMA

    和酒に関わる4つの資格を、順に見ていきましょう。

    唎酒師(ききさけし)

    唎酒師は、日本酒サービス研究会(SSI)が認定する資格です。日本酒の提供や販売に携わる人の育成を目的としています。

    同会は1991年、日本酒と焼酎の提供・販売に携わる人材の育成を目的に発足しました。掲げてきたのは、消費者の視点に立った専門家の育成です。

    認定者は全国の飲食店や酒販店で働いています。旅館の料飲部門や和食の現場でも、日本酒の説明や料理との組み合わせを提案する際に知識を活かせます。

    参考:認定資格 – 日本酒サービス研究会

    焼酎唎酒師

    焼酎唎酒師は、焼酎に特化した呼称資格です。唎酒師と同じ日本酒サービス研究会(SSI)が認定しています。

    焼酎の提供販売のプロを育てる目的で、焼酎アドバイザーとして始まりました。現在の焼酎唎酒師という名称は、のちに改められたものです。

    銘柄ごとの原料や製法の違いを踏まえた提案力が問われます。割り方や提供温度に関する知識も学びます。

    九州を中心に、焼酎の品ぞろえを強みとする宿泊施設もあります。そうした職場では、専門知識を接客や提案に活かせます。

    酒匠

    酒匠は、唎酒師と焼酎唎酒師の上位に置かれた資格です。日本酒と焼酎の品質鑑定力を高める目的で設けられています。

    高度な専門知識と卓越したテイスティング能力がなければ、認定には届きません。提案力や表現力も評価の対象です。

    5万名を超える唎酒師のうち、酒匠はおよそ1%にとどまります。2025年実績の初回合格率は30%と公表されました。

    これらの数字からも、取得難易度の高さがうかがえます。日本酒を強みにする旅館では、専門知識やテイスティング能力を示す資格として活かせます。

    J.S.A. SAKE DIPLOMA

    SAKE DIPLOMAは、日本ソムリエ協会が認定する日本酒と焼酎の呼称資格です。ワイン系の資格と同じ協会が実施しています。

    上位資格として、SAKE DIPLOMA EXCELLENCEも設けられました。英語で実施され、日本国内と海外各地で受験できるSAKE DIPLOMA INTERNATIONALは、通常のSAKE DIPLOMAとは別日程で行われます。

    認定団体の軸では日本ソムリエ協会(J.S.A.)の制度に属し、対象分野の軸では日本酒・焼酎の資格にあたります。ワイン系資格も扱う団体が日本酒・焼酎の資格を認定している点が、この2つの軸を分けて考える必要がある例です。

    このように、資格を比較するときは認定団体と対象分野を分けて確認すると、制度を整理しやすくなります。

    飲料や食材の分野に広がるソムリエの種類

    食材や温泉を対象とするソムリエ資格も、宿泊業と関わりの深い分野です。施設の特色やサービスに直接活かせる資格もあります。

    • 野菜ソムリエ
    • 温泉ソムリエ
    • アクアソムリエとコーヒーソムリエ
    • ソムリエを名乗らない専門資格

    宿泊業との接点が大きいものから取り上げましょう。

    野菜ソムリエ

    野菜ソムリエは、日本野菜ソムリエ協会が認定する民間資格です。野菜と果物の知識を身につけ、その魅力や価値を社会に広める専門家を育てます。

    資格は3種類あり、いきなり上級プロから受講することはできません。上級プロの対象は、プロ資格の保有者のうち受講条件を満たした人だけです。

    2017年1月に名称が変更され、旧ジュニア野菜ソムリエが現在の野菜ソムリエになりました。旧シニア野菜ソムリエは野菜ソムリエ上級プロに名称変更され、旧称は現在使われていません。

    受講スタイルは、通学制、半通学制、通信制、通信制(地域校ワーク付き)から選べます。地元野菜を打ち出す旅館の料飲部門なら、企画づくりにも活かせるはずです。

    参考:野菜ソムリエ講座|日本野菜ソムリエ協会

    温泉ソムリエ

    温泉ソムリエは、温泉ソムリエ協会が認定する資格です。温泉の知識と正しい入浴法を身につけた人を認定しています。

    資格の有効期限や更新手続きについては、温泉ソムリエ協会の最新案内で確認できます。ステップアップセミナーは、さらに深く学びたい人に向けた仕組みです。

    温泉ソムリエマスターは、協会のステップアップセミナーを受講するほか、協会が指定する他団体の温泉資格を取得して申請する方法でも認定されます。通常の認定セミナー等の修了者は、まず星の付かない温泉ソムリエに認定されます。ステップアップライセンスは一つ星から五つ星で示され、同じ星数に複数のライセンスがあります。温泉を売りにする旅館では、案内の質を高める後ろ盾になるでしょう。

    参考:温泉ソムリエ協会(温泉ソムリエ公式サイト)

    アクアソムリエとコーヒーソムリエ

    アクアソムリエは、日本アクアソムリエ協会が認定するミネラルウォーターの専門資格です。基礎・専門知識やテイスティングを学び、上位のアクアソムリエマイスターでは料理との組み合わせも扱います。

    水とコーヒーは扱う対象が違い、認定する団体も同じではありません。コーヒーソムリエを認定しているのは、日本安全食料料理協会です。

    コーヒーソムリエでは、産地や品種、焙煎、抽出などに関する知識が問われます。どちらも飲料に関する資格で、レストランやラウンジなどの業務に知識を活かせます。

    朝食やティータイムの提案にも結びつきます。身近な飲み物を扱うため、興味を持って学び始めやすいでしょう。

    ソムリエを名乗らない専門資格

    専門知識を認定しながら、呼称にソムリエを使わない制度もあるのが実情です。チーズと日本茶が代表的な例にあたります。

    チーズプロフェッショナル協会は、チーズの知識や魅力を伝える人材を認定する資格を設けています。同協会が認定するのは、チーズの伝え手となる呼称資格です。

    一般向けの検定に合格した人には、コムラード・オブ・チーズの称号を与えています。日本茶インストラクター協会も、1999年に独自の認定制度を定めました。

    日本茶アドバイザーやインストラクターなど、複数の区分を設けています。呼称の違いから、専門性の高低までは読み取れません。名称にとらわれず、中身で比べる視点が大切です。

    参考:NPO法人チーズプロフェッショナル協会

    種類ごとに異なる取得ルートと受験資格

    取得ルートには、実務経験を受験条件とする試験、実務経験を問わない試験、講座・セミナーの受講と試験または修了認定を組み合わせる制度があります。どのタイプに当てはまるかによって、準備の進め方は変わります。

    • 実務経験が受験条件になる種類
    • 講座の受講が中心となる種類

    ここでは、実務経験が受験条件になる資格と、実務経験を問わず学習を始められる資格に分けて見ていきましょう。

    実務経験が受験条件になる種類

    実務経験を条件に掲げる資格の対象は、現場で働く人です。代表例として、日本ソムリエ協会のソムリエが挙げられます。

    同協会は、ソムリエの職務が本職でなければ出願を認めていません。もう一つの基準は、実働時間月90時間以上という水準です。

    経験を前提とする主な資格を、認定団体とあわせて整理します。受験の前提となる条件も並べました。

    資格名認定団体受験の前提
    J.S.A.ソムリエ一般社団法人日本ソムリエ協会本職としての通算3年以上の職務経験
    J.S.A.ソムリエ・エクセレンス一般社団法人日本ソムリエ協会J.S.A.ソムリエまたはJ.S.A.ワインアドバイザー認定後3年目以降で、実働月90時間以上・通算10年以上の職務経験など
    酒匠日本酒サービス研究会(SSI)唎酒師と焼酎唎酒師の両資格、および指定セミナー等への過去5年以内の参加履歴
    野菜ソムリエ上級プロ一般社団法人日本野菜ソムリエ協会野菜ソムリエプロ資格の保有

    上位資格は、下位の資格を持たないかぎり受けられません。段階を踏んで進む構造です。

    働きながら実績を積み上げる想定で組まれています。取得までに要する年数も、決して短くありません。

    講座の受講が中心となる種類

    講座の受講を中心とする資格には、実務経験を問わず学習を始められるものが多くあります。

    日本酒サービス研究会(SSI)のワインコーディネーター/ソムリエは、実務経験を問わない代表例です。eラーニングや通信など、複数の学習コースが用意されています。

    講座型にあたる主な資格を、次の表にまとめました。学習と認定の形式もあわせた一覧です。

    資格名認定団体学習と認定の形式
    ワインコーディネーター/ソムリエ日本酒サービス研究会(SSI)カリキュラムの受講と試験
    野菜ソムリエ一般社団法人日本野菜ソムリエ協会通学制・半通学制・通信制などの講座と試験
    温泉ソムリエ温泉ソムリエ協会認定セミナー、認定ツアー、またはオンライン認定講座の受講
    コーヒーソムリエ日本安全食料料理協会資格認定試験の受験

    受講型は、日程を確保できれば取得までのスケジュールを立てやすい点がメリットです。費用と時間の見通しも立てやすくなります。

    働きながら学習を進めやすい点も特徴です。短期間で形にしたい人には向いているでしょう。

    関連記事:ソムリエになるには?未経験からの5ステップと受験資格・年収を解説

    ソムリエ資格の難易度を合格率から比べる

    ソムリエ資格の難易度を比べる手がかりは、公表されている合格率です。ただし数値を出していない団体も多く、別の見方が要る場面もあります。

    • 合格率から見る難易度の目安
    • 合格率が公表されていない資格の見方
    • 難易度を左右する要素

    3つの角度から、難易度の見極め方を整理します。

    合格率から見る難易度の目安

    合格率を公表している団体の代表は、日本ソムリエ協会です。協会は呼称ごとに、受験者数と合格率を毎年まとめてきました。

    2026年1月1日現在の資料では、2025年のソムリエの合格率が19.9%でした。上位のソムリエ・エクセレンスは12.8%です。

    主な呼称の2025年の実績を、次の表にまとめました。受験者数もあわせて示します。

    資格名2025年の合格率2025年の受験者数
    J.S.A.ソムリエ19.9%2,866名
    J.S.A.ソムリエ・エクセレンス12.8%156名
    J.S.A.ワインエキスパート26.4%3,577名
    J.S.A.ワインエキスパート・エクセレンス12.6%127名
    J.S.A. SAKE DIPLOMA31.1%2,006名

    表に挙げた2つのエクセレンス呼称は受験者数が少なく、2025年の合格率はいずれも2割を下回っています。上位資格は一般呼称と受験資格や受験者層が異なるため、合格率だけで難易度を単純比較することはできませんが、認定の難しさを知る参考にはなります。

    同じ呼称でも、年度によって合格率は一定ではありません。2021年のソムリエは42.1%で、2025年とは大きく開いています。

    参考:資格保有者一覧表

    合格率が公表されていない資格の見方

    合格率を公表していない団体も珍しくありません。その場合は、認定までの過程が判断の手がかりです。

    温泉ソムリエは、認定セミナーや認定ツアー、オンライン認定講座などを修了することで認定されます。通常の認定セミナー等は試験による選抜を伴わず、所定のプログラムを修了することで認定されます。ただし、受講に必要な時間や費用は事前に確認しましょう。

    野菜ソムリエ上級プロは、条件を満たさなければ受講の対象になりません。このような受講条件も、取得難易度を考える際の一つの目安になります。

    受講のみで認定されるのか、試験や審査があるのかも、難易度を比較する際のポイントです。

    難易度を左右する要素

    難易度を分ける要素は、知識量とテイスティングの技能です。筆記に加えて実技を課す資格ほど、準備の負担が重くなります。

    日本ソムリエ協会のソムリエは、筆記だけでは合格に届きません。テイスティングとサービス実技に加え、提出書類の審査も必要です。

    受験資格そのものも、もう一つの壁になります。本職としての年数を満たすまで、出願そのものができません。

    難易度を考える際は、学習量・実技・受験条件の3つを確認し、自分にとって負担の大きい要素を把握しておきましょう。

    宿泊業で活かすためのソムリエの選び方

    宿泊業で活かす資格を選ぶ際は、働きたい施設と自分の経験から逆算して考えるとよいでしょう。分野が合わなければ、取得しても業務には結びつきません。

    • 働きたい施設の業態から選ぶ
    • 実務経験の有無から選ぶ
    • 取得後の活かし方から選ぶ

    3つの視点を、それぞれ整理しましょう。

    働きたい施設の業態から選ぶ

    施設の業態によって、求められる分野はさまざまです。ワインを扱うレストランを備えたホテルなら、ワイン系の資格が軸になります。

    温泉旅館では、ワインの知識だけでは足りません。温泉ソムリエの知識が活き、和食主体なら日本酒に関わる資格が近い位置です。

    求人によっては、資格の保有が応募条件として挙げられることもあります。募集要項を見ないまま準備を始めても、狙いが定まりません。

    志望する施設の料飲部門がどこに力を入れているかを見ると、判断しやすくなります。公式サイトの紹介文が手がかりです。

    実務経験の有無から選ぶ

    受験できる資格を大きく左右するのは、実務経験の有無です。日本ソムリエ協会のソムリエは、本職としての経験を前提としています。

    未経験のままでは、この呼称には応募できません。現実的な入口になるのは、ワインエキスパートや日本酒サービス研究会(SSI)の資格です。

    現場で経験を積んでから、上位の資格へ進む道筋も描けます。順序を意識しておかないと、遠回りになりかねません。

    まずは今の立場で受けられるものを見極めます。条件を満たさないまま準備を始めても、成果に結びつきにくいのが実情です。

    取得後の活かし方から選ぶ

    選ぶべき種類を決めるのは、資格を取ったあとに何をしたいかです。接客で使うのか、企画で使うのかで方向性が変わります。

    どちらでもよいと考えていると、分野を絞りきれません。料理との組み合わせを提案したいなら、向くのは酒類や食材の分野です。

    宿泊プランを企画したいなら、施設の売りと重なる分野が有利になります。複数の分野の資格を組み合わせる方法もあります。

    ワインと日本酒の両方を扱えると、対応できる場面が広がります。求人によっては資格手当が設けられているため、取得後の業務や待遇まで確認しておくとよいでしょう。

    ソムリエの種類に関するよくある質問

    ソムリエの種類をめぐっては、共通した疑問がいくつか寄せられます。資格を絞り込む際の判断材料としてご覧ください。

    ソムリエの種類はいくつありますか

    明確な総数は定まっていないのが実情です。認定団体がそれぞれ独立して制度を設けています。

    ワインや日本酒、野菜、温泉、水、コーヒーと分野は広がり続け、全体を数え切れません。数を数えるより、自分の分野を絞るほうが実用的です。

    国家資格のソムリエはありますか

    日本にソムリエを対象とした国家資格はなく、いずれも民間の認定制度です。ここまで紹介した資格も、すべてこれにあたります。

    民間資格であっても、求人によっては保有が応募条件や歓迎条件として記載される場合があります。制度の位置づけを理解しないまま選ぶと、判断を誤りかねません。

    未経験でも取得できる種類はありますか

    実務経験を問わない資格は複数あるため、未経験でも取得は可能です。日本酒サービス研究会(SSI)のワインコーディネーター/ソムリエは、20歳以上であれば受験できます。

    野菜ソムリエや温泉ソムリエも、実務経験は求められません。未経験からの入口として選びやすい部類です。

    複数の種類を取得する意味はありますか

    複数の資格を組み合わせることで、対応できる分野を広げられます。ワインと日本酒のように、提供の場面が近い分野は相性がよいといえます。

    ただし費用と時間がかかり、数だけ増やしても活きません。業務で使う見込みを確かめてから進めたいところです。

    ソムリエの種類を知り働き方の選択肢を広げよう

    ソムリエの種類は、分野の軸と資格の軸で整理すると全体像がつかめるはずです。ワイン以外にも、日本酒や野菜、温泉など幅広い制度が並んでいます。

    認定団体が独立しているため、受験の条件や学び方は共通していません。同じ呼称でも中身が同じとは限らない点に注意が必要です。

    宿泊業で活かすなら、働きたい施設の業態と自分の経験から絞り込みます。求人で求められる分野を確かめておけば、遠回りになりません。

    自分に合う一つを選べれば、日々の接客に確かな裏づけが加わります。働き方の選択肢も、そこから広がっていくはずです。

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