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    求人票だけでは伝えきれないことを、どう伝えるか。——NIPPONIAオペレーションズの採用と情報交換

    NIPPONIAオペレーションズの飯田さん

    どんな考えで宿を運営し、どんな仲間と働きたいと思っているのか。
    仕事内容や条件に加えて、採用する側の考えも、転職先を知る手がかりになります。

    今回は、NIPPONIAオペレーションズで人事を担当する飯田さんに、地域の文化や暮らしを伝える宿づくりと、採用活動で大切にしていることを伺いました。候補者へ自ら説明すること、ホテリエキャリアとのやり取りで補っていることも聞きました。

    プロフィール

    飯田 真璃絵さん|NIPPONIAオペレーションズ株式会社 人事担当

    大学卒業後、某テーマパーク併設のホテルに6年弱勤務。不動産営業、人材紹介のキャリアアドバイザー、宿泊業向けスタートアップなどを経て、同社に参画。人事に加え、ホテルでの経験を活かして開業準備にも携わっている。

    目次

    宿は地域を伝えるための手法だった

    NIPPONIAでは、古民家や歴史的建築物を活かした宿を通じて、その土地の文化や暮らしを伝えています。
    飯田さんが惹かれたのも、宿と地域のつながりがある点でした。

    子どものころからホテルの仕事を志し、大学卒業後は某テーマパーク併設のホテルへ。6年弱働く中で、人材や労務、女性の働き方など、業界の課題に目を向けるようになりました。
    ホテルの外でも経験を積み、宿泊業に何かを返したい。その気持ちを持ちながら、営業や人材紹介の仕事へ進んだといいます。

    宿泊業の存在価値ってなんだろう、というのが、ずっと自分の人生の中の問いだったんですよ。

    その問いが、NIPPONIAとの出会いにつながりました。

    地域を伝えるための宿、つまり、宿は手法だったんだって気づいて。
    私の中で宿はゴール感があったんですけど、何かを伝えるための手法だったんだ、って思ったんですよね。

    道端で、初めて会うおばあちゃんから「よく来てくれたね」と温かく声をかけられる。
    近所のお宅を訪ねれば、取れたての野菜や手料理が次々と振る舞われる。
    東京のIT企業で時間や期限に追われる生活に慣れていた飯田さんにとって、そこにあったのは生活の延長線上にある心通うやり取りでした。

    「ローカルでしか体験できない豊かさ」を、宿に来た人にも届けたい。ホテルで働いた経験と、その後に積んだ人材採用の経験、そしてスタートアップ企業での経験。その全てを活かせることも、同社に参画する理由になりました。

    「期待の声」に応えながら、地域とともに歩む

    NIPPONIAの宿の外観

    地域を伝えるために、誰に話してもらうかも大切にしています。

    例えば、NIPPONIAの一部施設では、その土地に長く暮らす住民が案内を担う取り組みが行われています。店舗によって実施状況は様々ですが、地域のリアルな暮らしや文化を伝える手法として、NIPPONIAが大切にしている思想の一つです。
    子どものころの街の様子や、気候、農作物を守る工夫。その人が暮らしの中で知っていることを話してもらう。ホテルのスタッフが説明するだけでは届きにくい、その土地の日常があります。

    宿をつくる側にも、地域との関係があります。
    歴史ある邸宅の活用に取り組む中、地域からの期待の声を耳にすることもあるといいます。
    長年その土地のシンボルとして愛されてきた建物だからこそ、応援する人もいれば、これからどうなるのかを見守る人もいる。長く地域を象徴してきた建物だからこそ、その扱われ方に関心が集まります。飯田さんは、地域の人たちから信頼を得ていく難しさも感じているといいます。

    私たちは外から来た人間だけど、みなさんから信頼を獲得しながら、『NIPPONIAさんだったらやれるよ』って言ってもらえる状態までどう持っていくか。ここがすごく今、大変でもあり、やりがいでもありますね。

    地域の暮らしをゲストに届ける宿づくりと、そこで働くスタッフの仲間集め。飯田さんはその両方に向き合っている最中です。

    経歴の背景にある選択を知りたい

    では、一緒に働く人と会うとき、飯田さんはどんなことを知りたいのでしょうか。
    話題に上がったのは、経歴の背景にある選択でした。

    本人が選んできた選択の軸とか、思いとか。
    あとは、何だったら自信を持ってできると思っていて、何が難しいと思っているのか。自分で捉えている自分の姿を言語化できるか、というところを見ています。

    ホテル以外の業界で働いてきた経験についても、そこで何を残そうとしてきたのかを聞きたいといいます。
    経験した職種や年数に加えて、その人が仕事にどう向き合ってきたのか。書類からは読み取りにくい部分を、会話で確かめています。

    ホテリエキャリアからの推薦についても、文章だけですべてを伝えきることは難しいと考えています。
    人柄や、自社で力を発揮できるかどうかは、実際に話してみて分かることもあるからです。

    推薦の時点で分かっていることを共有し、会ってからさらに話を聞く。飯田さんは、情報が不足している部分をその後の対話で補っていくことを前提にしています。

    会社の良い面も難しい面も、採用担当者から伝える

    採用で大切にしていることを話す飯田真璃絵さん

    取材時、同社では選考評価を行わないカジュアル面談を、選考の前段階に設けていました。担当するのは飯田さんです。

    候補者の経歴を見ながら、どんな点が気になりそうか、会社が想定していることと認識に違いが生まれそうな点はどこかを考え、説明しているといいます。
    会社の良い面だけでなく、難しい面も伝え、その話を聞いたうえで選考に進むかどうかは、候補者自身に委ねています。

    自分の信じている会社の魅力を伝えるのが好きなんです。良くも悪くもちゃんと伝えた上で、その候補者様はどっちに転ぶかなって。

    事業の楽しさも、地域と向き合う難しさや泥臭さも、すべてを包み隠さずオープンに語る。その姿勢があるからこそ、候補者も自身のキャリアや人生観と向き合い、誠実な選択ができるのです。

    ここでいうカジュアル面談は、NIPPONIAオペレーションズの採用担当者と話す機会です。
    飯田さんは、社外にいるエージェントが最初から社内のことをすべて伝えるのは難しいと考えています。ホテリエキャリアが伝えきれない部分は、自分から説明する。企業側も伝える役割を担うという考えです。

    どこまで伝わったかを確かめ、情報を補い合う

    飯田さんと担当キャリアアドバイザー

    その役割分担を支えているのが、日々の情報交換です。飯田さんは、ホテリエキャリアの担当・細谷との連携について、メールと電話の両方で話しやすい関係を挙げました。

    メールでも丁寧に送ってきてくださるけど、重ねて電話をしてくださるとか。私も、それをしてくださることで話がしやすい環境があるなって思うんですよね。

    飯田さんからも、メールを送ったあとに、もう少し補足したいと思って電話をすることがあるそうです。
    一度送った情報で終わりにせず、足りないところを双方から付け足していきます。

    スピード感をもって動く開業準備や採用の現場では、テキストだけでは伝わりきらないニュアンスが生じます。だからこそ、電話で一言補足したり、意図を確認し合ったりする泥臭いコミュニケーションが欠かせません。

    密なコミュニケーションをさせていただくと、『細谷さんはまだここが見えてないんだ』というのが私も分かるようになってくるので、ボールを投げやすくなるんですよね。

    飯田さんにとって大切なのは、説明が足りていないところや、相手が分からないところを率直に話せることです。情報に不足があっても、聞けば回答が返ってくると思える。その関係があるから、確認を重ねられるといいます。

    お伝えすれば必ず返ってくると思っているので、そこは全然問題ないと思っています。

    地域とともに歩む宿づくりの情熱と、求職者一人ひとりの背景に寄り添う採用観。
    求人票の文字情報だけでは伝えきれない「企業の温度感」は、採用担当者自らの丁寧な対話と、エージェントとの密な連携によって届きます。
    企業と支援者が互いの役割を全うし、情報を補い合うことで、ミスマッチのない本質的な出会いが生まれていくのです。

    ホテリエキャリアは今後も、企業と求職者の双方が本音で向き合える、深いマッチングのあり方を追求し続けていきます。

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