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    給食調理員の年収はいくら?働き方・勤務先の違いと収入を上げる方法

    小学校の給食室で大きな鍋をかき回す給食のおばさん

    給食調理員の年収は、雇用形態や勤務先によって異なり、統計の見方にも注意が必要です。本記事では、公的データをもとに給与水準や働き方による違い、収入を上げる方法、求人選びで確認したいポイントを解説します。

    目次

    給食調理員の平均年収は約379万円が目安

    給食調理員の給料は、雇用形態によって大きく異なります。全国的な平均年収だけでなく、正社員・公務員・パートそれぞれの目安も確認しておきましょう。

    働き方給料・年収の目安特徴
    給食調理員全体平均年収約379万円厚生労働省「job tag」に掲載されている全国の統計データ。平均年齢は44.9歳
    民間企業の正社員月給20~25万円前後、年収300~400万円前後が目安委託給食会社などで働くケースが中心。勤務先や経験、役職、資格手当などによって差がある
    公務員の給食調理員民間より高くなるケースもある自治体の給与表に基づいて決まり、勤続年数や年齢による影響が大きい。期末・勤勉手当などが支給される場合もある
    パート・アルバイト時給約1,221円勤務日数や時間によって月収が変わる。学校給食では長期休暇中に勤務日数が減ることもある

    なお、厚生労働省「job tag」によると、給食調理員の求人賃金は全国平均で月額21.8万円です。ただし、これはハローワーク求人に掲載された賃金の平均であり、実際に働いている人の平均年収379.1万円を12か月で割った金額とは単純に比較できません。

    また、「job tag」の統計データは、給食調理員だけを完全に切り出した数値ではなく、対応する職業分類をもとに算出されています。そのため、379.1万円は給食調理員の年収を考える際の目安として捉えるのが適切です。

    実際の年収は、正社員やパートなどの働き方、勤務時間、勤務先などによって変わるため、誰もが379.1万円を受け取れるわけではありません。この金額は、給食調理員の年収を考えるときの一つの目安として見ましょう。

    公的統計と求人賃金は対象が違う 

    給食調理員の年収を見るときは、数字だけでなく「何をもとにした金額なのか」も確かめましょう。 

    job tagには平均年収だけでなく、ハローワークに出された求人をもとにした月額賃金も掲載されています。給食調理員の求人賃金月額は21.8万円です。

    年収379.1万円は、賃金構造基本統計調査の民営事業所で働く人の賃金データをもとに、月額賃金と年間賞与などからjob tagが算出した金額です。一方、21.8万円は、これから人を募集する求人に書かれた賃金をまとめた数字です。

    そのため、379.1万円を12で割った金額と21.8万円をそのまま比べても、給料の高い・低いを正しく判断できるとは限りません。

    平均年収は自分に近い働き方と比べる

    自分の収入を考えるときは、正社員として働くのか、短時間のパートとして働くのかなど、自分に近い働き方の数字を見ることが大切です。

    同じ給食調理員でも、勤務時間や勤務日数が違えば年間の収入も変わります。公的なデータには年収だけでなく、時間あたりの賃金や求人の月額もあるため、それぞれの数字の意味を分けて見ましょう。

    給食調理員の年収や賃金について、job tagに掲載されている主な数字をまとめると次のとおりです。

    【給食調理員の年収・賃金に関する主な数字】

    数値何を示す数字か見るときのポイント
    年収379.1万円実際に働いている人の賃金をもとにした年収給食調理員の年収の目安として見る
    1時間あたり1,745円(一般労働者・残業代や賞与を含む換算額)一般労働者の1時間あたりの賃金時間あたりの賃金を見る参考にする
    1時間あたり1,221円(短時間労働者・所定内給与額)短時間で働く人の1時間あたりの賃金パートなどで働く場合の参考にする
    求人賃金月額21.8万円ハローワークに出された求人の月額賃金募集されている求人の賃金を見る参考にする

    これらは同じ方法で計算された数字ではありません。年収を12で割ったり、求人の月額を12倍したりして単純に比べるのではなく、それぞれ何を示す数字なのかを分けて見ることが大切です。

    給食調理員の年収は働き方によって変わる

    給食調理員の年収は、公務員、民間の正社員、パートなど、働き方によって変わります。基本給やボーナス、働く日数などに違いがあるためです。

    ここからは、それぞれの働き方で給料がどのように決まるのかを見ていきましょう。

    公務員は自治体ごとの給料の決まり方を確認する 

    自治体で働く給食調理員は、その自治体が定めた給与表をもとに基本給が決まるのが一般的です。 

    ただし、同じ自治体で働く場合でも、正規職員と、基本的に1年ごとに任用される「会計年度任用職員」では給料の決まり方が異なります。

    働いた年数によって給料が上がるか、ボーナスが出るかといった点にも違いがあります。 

    応募するときは、募集要項を見て、どのような職員として採用されるのか、最初の基本給はいくらか、経験によって給料が上がるか、ボーナスが出るかを確認しましょう。

    民間の正社員は基本給だけで年収を判断しない

    民間企業の正社員は、基本給のほかにボーナスや手当がつくことがあります。そのため、月給だけでは実際の年収はわかりません。

    たとえば、求人票に「ボーナス年2回」と書かれていても、何か月分が支給されるのかは求人によって違います。また、月給に資格手当や残業代などが含まれている場合もあります。

    年収を考えるときは、基本給だけでなく、ボーナスや手当なども含めて見ることが大切です。

    パートは時給と働く時間の両方を見る

    パートは、時給が同じでも、1日に働く時間や週に働く日数によって年収が変わります。

    特に学校給食では、夏休みなど学校が長く休みになる期間に仕事があるかどうかも年収に関係します。時給だけを見るのではなく、1日何時間、週何日働くのか、年間を通して仕事があるのかも見ておきましょう。

    公務員、民間の正社員、パートで、年収を見るときの主なポイントをまとめると次のとおりです。

    【働き方別に見る給料のポイント】

    働き方給料の主な決まり方特に見るポイント
    公務員自治体が定めた給与表などをもとに決まる基本給、経験による給料の変化、ボーナス
    民間の正社員基本給にボーナスや手当などが加わる基本給、ボーナス、手当、残業代
    パート・アルバイト主に時給と働いた時間で決まる時給、1日の勤務時間、勤務日数、長期休み中の仕事

    このように、働き方によって年収を見るときのポイントが違います。単に月給や時給の高さだけで比べず、自分が1年間働いた場合にどのくらいの収入になるのかを考えることが大切です。

    給食調理員は勤務先によって年収や勤務時間が変わる

    給食調理員は、学校や給食センター、病院、介護施設、保育園など、働く場所によって勤務時間や働く日数が違います。そのため、同じ給食調理員でも年収に差が出ることがあります。

    ここからは、勤務先ごとの違いを見ていきましょう。

    学校・給食センターは夏休みなどの働き方に違いがある

    学校や給食センターでは、昼食を中心に給食を作るため、土日が休みになる職場が多くあります。

    注意したいのは、夏休みなど学校が長く休みになる期間です。その間も清掃や研修などの仕事をする場合もあれば、勤務日が少なくなる場合もあります。

    特に時給や日給で働く場合は、勤務日が減ると収入も少なくなる可能性があります。学校給食で働く場合は、夏休みなどの働き方が年間の収入にどう関係するのかを見ておくことが大切です。

    病院・介護施設は早番や遅番がある場合もある

    病院や介護施設では、朝食・昼食・夕食を作る職場が多く、朝早くから夜まで給食の仕事があります。そのため、早番や遅番など、働く時間が日によって変わる場合があります。

    また、土日や祝日にも食事を出すため、学校給食のように毎週土日が休みになるとは限りません。

    早朝の勤務などに手当がつくかどうかは職場によって違います。年収を比べるときは、月給だけでなく、どの時間帯に働くのかも見る必要があります。

    保育園・社員食堂はどこに雇われるかでも違う

    保育園や企業の社員食堂では、働く施設に直接雇われる場合と、給食会社に雇われて施設で働く場合があります。

    どこに雇われるかによって、給料やボーナス、手当などが違うことがあります。また、調理だけを担当するのか、食材の注文や献立づくりなども担当するのかは職場によってさまざまです。

    同じ保育園や社員食堂で働く場合でも、どこに雇われ、どのような仕事をするのかによって条件が変わることを覚えておきましょう。

    勤務先による主な違いをまとめると、次のとおりです。

    【勤務先による働き方と年収に関係するポイント】

    勤務先働き方の特徴年収を見るときのポイント
    学校・給食センター昼食が中心で、土日が休みの職場が多い夏休みなどに勤務日が減るか
    病院・介護施設朝・昼・夕の食事があり、早番や遅番になる場合がある勤務時間と手当の有無
    保育園・社員食堂施設に直接雇われる場合と、給食会社に雇われる場合がある雇い主、給料、ボーナス、手当

    このように、給食調理員は働く場所によって勤務日や勤務時間などが違います。年収を見るときは勤務先の名前だけで判断せず、1年間にどのくらい働くのかや、どのような手当がつくのかも合わせて考えることが大切です。

    給食調理員の給料は本当に安い?

    給食調理員の給料が一律に安いとはいえません。働き方や勤務先、働く時間などによって、実際の収入には差があるためです。

    給料が安いかどうかを考えるときは、給食調理員という仕事だけで判断するのではなく、月給や時給、ボーナス、働く時間などを合わせて見ることが大切です。

    給食調理員の年収800万円という情報は本当?

    インターネットで給食調理員の年収を調べると、「年収800万円」という情報が出てくることがあります。

    過去には、一部の自治体で働く学校給食調理員について、高い年収が取り上げられた事例があります。

    当時の杉並区議会議員のウェブサイトには、杉並区の常勤給食職員について、平成11年度の平均年収が約800万円だったとの記載があります。ただし、今回確認できた範囲では、同年度の杉並区公式資料による裏付けまでは確認できませんでした。

    現在、job tagに掲載されている給食調理員の年収は379.1万円です。昔の一部の事例と、現在の給食調理員を含む職業分類の賃金統計は分けて考えましょう。

    そのため、800万円を現在の給食調理員の一般的な年収と考えるのは適切ではありません。給食調理員の年収を知りたいときは、現在の公的なデータや実際の求人を参考にしましょう。

    年収と実際に受け取る手取りは違う

    求人などに書かれている年収が、そのまま手元に残るわけではありません。給料から税金や社会保険料などが引かれるため、実際に受け取る手取りは年収より少なくなります。

    引かれる金額は、給料や家族の状況などによって変わるため、「年収379.1万円なら手取りはいくら」と一律には決められません。

    転職先を選ぶときは、年収だけでなく、毎月の手取りがどのくらいになりそうかも考えておきましょう。

    給食調理員が年収を上げる方法

    給食調理員が年収を上げるには、働く時間を増やすだけでなく、働き方や勤務先を変えたり、これまでの経験や資格を活かしたりする方法があります。

    今の職場だけで考えず、自分の経験を活かせる別の仕事まで広げて考えることも、収入を上げる方法の一つです。

    正社員になるなど働き方を変える

    パートやアルバイトで働いている場合は、正社員を目指すことが年収を上げる方法の一つです。働く時間が増えるだけでなく、ボーナスや手当を受けられる場合もあります。

    すでに正社員として働いている人は、基本給やボーナス、手当などが今より良い職場へ転職する方法もあります。ただし、収入だけでなく、勤務時間や休日が自分の生活に合うかどうかも考えて選びましょう。

    調理師免許や大量調理の経験を活かす

    調理師免許や大量の食事を作ってきた経験を活かして、より責任のある仕事を目指す方法もあります。職場によっては、調理の責任者や新人の指導などを任されることで、役職手当などがつく場合があります。

    ただし、調理師免許を持っているだけで必ず給料が上がるわけではありません。資格やこれまでの経験を給料に反映してくれる職場を探すことが大切です。

    給食以外の調理の仕事へ転職する

    給食調理員として身につけた経験は、給食以外の調理の仕事でも活かせます。

    たとえば、ホテルや旅館の調理も、給食で身につけた経験を活かせる仕事の一つです。給食の仕事だけにしぼらず、別の調理の仕事まで見ることで、今より条件の良い求人が見つかる可能性もあります。

    年収を上げたい人は、これまでの経験を活かせる仕事を広く比べてみましょう。

    求人票は年収だけでなく仕事内容や勤務時間も比べる

    給食調理員の求人を選ぶときは、年収や月給だけでなく、仕事内容や勤務時間、休日も一緒に比べることが大切です。

    給食調理員は立って作業する時間が長く、大量の食材や調理器具を扱うこともあります。給料が高くても、仕事の量や勤務時間が自分に合わなければ、長く働くことが難しくなるかもしれません。

    求人票を見るときに確認したい主なポイントをまとめると、次のとおりです。

    【給食調理員の求人票で確認したいポイント】

    確認する項目見るポイント
    雇い主・働き方施設に直接雇われるのか給食会社に雇われるのか、正社員かパートか
    基本給・年収基本給はいくらか、年収にボーナスや手当が含まれているか
    ボーナス・手当ボーナスはいくら支給されているか、資格手当や残業代などがつくか
    勤務時間・休日早番や遅番があるか、休日は何日あるか、学校給食では長い休み中も仕事があるか
    仕事内容調理のほかに、食材の注文、配膳、洗い物、清掃など何を担当するか
    昇給・役職給料が上がる仕組みがあるか、経験を積むと責任者などを目指せるか

    このように、年収が同じ求人でも、働く時間や休日、担当する仕事などに違いがあります。金額だけで決めず、自分が無理なく続けられる条件かどうかまで比べてみましょう。

    給食調理員の経験はホテル・旅館の調理でも活かせる

    給食以外の調理へ転職するなら、ホテルや旅館も選択肢の一つです。ホテルや旅館には、レストラン調理のほか、朝食や宴会の料理を作る仕事などがあります。

    特に朝食や宴会では、決められた時間までに多くの料理を用意しなければなりません。大量調理や衛生管理、周りのスタッフと協力して調理を進めてきた経験は、こうした仕事でも活かせます。

    給食とホテル・旅館では、作る料理や勤務時間などに違いがあります。給食での経験を活かして新しい調理の仕事に挑戦したい人は、仕事内容や働く条件を比べてみましょう。

    給食調理員の経験を活かして転職するなら宿泊業に詳しい転職エージェントへ相談する

    ホテルや旅館の調理に興味があっても、自分の経験でどの求人に応募できるのか、今より年収を上げられるのかを自分だけで判断するのは簡単ではありません。

    求人票だけでは、給食での経験をどのくらい評価してもらえるのか、入社後にどのような仕事を任されるのかまでわからない場合もあります。

    今より良い条件の仕事を探したい人は、宿泊業に詳しい転職エージェントへ相談してみましょう。

    これまでの経験や希望する年収、勤務時間などを伝えることで、自分に合ったホテルや旅館の調理求人を探しやすくなります。

    給食での経験を活かせる求人にはどのようなものがあるのかを知り、今の仕事と比べたうえで転職するかどうかを考えることもできます。

    よくある質問

    給食調理員の年収は年齢によって変わりますか?

    給食調理員の年収は、年齢だけで決まるわけではありません。同じ職場で長く働いて給料が上がる場合もありますが、働き方や経験、役職などによっても差が出ます。年齢だけで比べず、経験を給料に反映する仕組みがある職場かどうかも見ておきましょう。

    調理師免許があると給食調理員の年収は上がりますか?

    調理師免許を取っただけで、給食調理員の年収が必ず上がるわけではありません。職場によっては資格手当がついたり、資格が応募条件になっている仕事を選べたりする場合があります。免許を活かしたい人は、資格手当の有無や応募できる求人の違いも比べてみましょう。

    未経験から給食調理員になると年収は低くなりますか?

    未経験だからといって、給食調理員の年収が必ず低くなるとは限りません。経験によって最初の給料が変わる職場もありますが、未経験でも決められた基本給から始める求人もあります。応募するときは、経験による給料の違いや、入社後に昇給する仕組みがあるかを確認しましょう。

    給食調理員から転職すると年収アップを目指せますか?

    給食調理員の経験を活かして、今より高い年収の仕事を目指すことはできます。大量調理や衛生管理などの経験は、ホテルや旅館をはじめ、ほかの調理の仕事でも活かせる場合があります。年収だけでなく、ボーナスや手当、勤務時間なども比べて転職先を選ぶことが大切です。

    まとめ

    給食調理員の年収を考えるときに大切なのは、平均の金額だけを見て、自分の収入が高いか安いかを決めないことです。

    今の給料に不満があるなら、まずは自分の経験を活かして、どのような仕事を選べるのかを知ることから始めましょう。

    給食の仕事を続けるだけでなく、正社員を目指したり、より条件の良い職場へ移ったり、ホテルや旅館など別の調理の仕事へ進んだりする道もあります。

    今より年収を上げたいと考えているなら、求人を眺めるだけで終わらせず、実際に条件を比べてみることが大切です。

    給食で身につけた経験を活かせる仕事を知りたい人は、宿泊業に詳しい転職エージェントに相談し、より良い条件で働ける求人を探してみましょう。

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