食品衛生責任者について履歴書に記載するときは、養成講習会を修了した人は修了証を、調理師などの資格を持っている人は免許証を確認しましょう。手元の書類に書かれている名称と年月を正確に記載することが大切です。
「取得した方法によって書き方は違うのか」「取得した年月を覚えていない場合はどうすればよいのか」と迷う人もいるでしょう。
この記事では、取得方法に合った書き方や具体的な記載例、年月がわからないときの確認方法を解説します。応募先に資格や経験をどう伝えるかについても紹介します。
食品衛生責任者は履歴書の免許・資格欄に記載できる
食品衛生責任者に関する資格や養成講習会の修了歴は、履歴書の免許・資格欄に記載できます。ただし、食品衛生責任者になる方法によって、履歴書に書く内容は異なります。
食品衛生責任者になる方法は、大きく分けて2つです。調理師など、定められた資格や要件を満たしている人は、養成講習会を受けずに食品衛生責任者になれます。
こうした資格や要件を満たしていない人は、食品衛生責任者養成講習会を受講します。
履歴書には、自分がどちらの方法で条件を満たしているのかを確認し、実際に証明できる内容を書きましょう。
また、資格を持っていることと、勤務先で食品衛生責任者として選ばれて働いた経験があることは別です。資格欄と職歴・自己PR欄に書く内容を分けて考えましょう。
名称と年月は修了証や免許証を見て書く
履歴書に書く名称や年月は、手元にある修了証や免許証で確認しましょう。記憶だけを頼りに書くと、正式な名称や年月を間違えるおそれがあります。
養成講習会を受けた場合は、修了証に書かれている名称を使います。
修了証の名称は、講習会を行った地域や団体によって異なる場合があります。自分で名称を変えたり省略したりせず、手元の書類に合わせて記載しましょう。
年月についても、取得に対応する日付を確認してから書きましょう。養成講習会を修了した場合は修了証に記載された受講年月日、調理師免許の場合は調理師名簿の登録年月日を確認しましょう。
食品衛生責任者として働いた経験は職歴や自己PRで伝える
勤務先で食品衛生責任者として正式に選任され、実際にその役割を担当した経験がある人は、職歴や自己PRで伝えましょう。
資格欄には、講習を修了したことや取得した資格を書きます。一方、食品衛生責任者として行った仕事は、職歴や自己PRに書く内容です。
たとえば、店内の衛生状態の確認や衛生管理の記録を担当した経験があれば、その業務内容を具体的に伝えられます。
資格を持っているだけなのか、食品衛生責任者として働いた経験もあるのかを分けて書くと、採用担当者にも伝わりやすくなります。
取得経路に合わせて資格欄の書き方を変える
取得経路によって、食品衛生責任者の資格要件を証明する書類は異なります。履歴書では、養成講習会を修了した場合は講習会の修了を、調理師などの資格で要件を満たす場合は保有している免許・資格を記載するとわかりやすいでしょう。ここでは、それぞれの場合に資格欄へ何を書くのかを具体的に見ていきましょう。
養成講習会を修了した場合は修了証を確認して書く
食品衛生責任者の養成講習会を修了した人は、修了証に書かれている名称と年月を履歴書の資格欄に記載しましょう。
講習会や修了証の名称は、受講した地域や団体によって違う場合があります。以下は書き方の一例なので、実際には自分の修了証に書かれた名称に合わせてください。
【 養成講習会を修了した場合の記載例 】
| 年 | 月 | 免許・資格 |
| 2025年 | 6月 | 食品衛生責任者養成講習会 修了(例) |
年月も、修了証に記載された受講年月日に合わせて記載しましょう。
調理師などの資格がある場合は持っている免許を書く
調理師などの資格があり、養成講習会を受けずに食品衛生責任者になれる人は、実際に持っている免許の名称と取得年月を資格欄に書きましょう。
たとえば、調理師免許を持っている人が養成講習会を受けていないのであれば、「食品衛生責任者養成講習会 修了」と書くのは適切ではありません。受講していない講習会を修了したと誤解される可能性があるためです。
調理師免許を持っている場合は、次のように書けます。
【 調理師免許で食品衛生責任者になれる場合の記載例 】
| 年 | 月 | 免許・資格 |
| 2023年 | 4月 | 調理師免許 取得 |
この場合は、取得している調理師免許を書きます。養成講習会を受けていないのであれば、講習会を修了したとは書きません。
食品衛生責任者になれることを応募先へ伝えたい場合は、必要に応じて自己PRなどで補足するとよいでしょう。
食品衛生責任者として働いた経験は仕事内容も伝える
食品衛生責任者として実際に働いた経験がある人は、担当した仕事や働いた期間を職歴や自己PRで具体的に伝えましょう。
【 食品衛生責任者として働いた経験の記載例 】
| 書く場所 | 記載例 |
| 職歴 | ○○レストランに勤務。食品衛生責任者として衛生管理を担当 |
| 自己PR | 前職では食品衛生責任者として、店内の衛生状態の確認や衛生管理の記録などを担当しました。 |
職歴や自己PRには、食品衛生責任者として自分が担当した仕事だけを書きましょう。
ここまで説明した内容を、養成講習会の修了、持っている資格、実際に働いた経験ごとに整理すると次のとおりです。
【 食品衛生責任者について履歴書に書く内容 】
| 資格や経験 | 確認するもの | 履歴書に書く内容 |
| 養成講習会を修了した | 講習会の修了証 | 資格欄に修了証の名称と年月を書く |
| 調理師などの資格を持っている | 持っている免許証 | 資格欄に免許の名称と取得年月を書く |
| 食品衛生責任者として働いた経験がある | これまで担当した仕事や働いた期間 | 職歴や自己PRに仕事内容や経験を補足する |
複数の資格や経験がある場合は、一つにまとめず、それぞれに合った欄へ分けて書きましょう。
取得年月がわからないときは修了証を確認するか受講先に問い合わせる
取得した年月を覚えていない場合は、推測で書かず、まず手元の修了証や免許証を確認しましょう。書類が見つからないときは、養成講習会を受けた団体などへ問い合わせる方法があります。
修了証や手帳に書かれた年月を確認する
養成講習会を受けた人は、手元にある修了証や食品衛生責任者手帳を確認しましょう。修了した年月日が書かれていれば、履歴書に記載する年月を確認できます。
調理師などの資格によって食品衛生責任者になれる人は、持っている免許証を確認します。記憶に頼らず、免許証で取得年月を確認してから履歴書を書きましょう。
修了証をなくした場合は講習会の受講先に問い合わせる
修了証をなくして年月を確認できない場合は、養成講習会を受けた団体などへ問い合わせてみましょう。受講した記録を確認したり、修了証を再発行してもらえたりする場合があります。
ただし、問い合わせ先や再発行の方法は、講習会を受けた地域や団体によって異なります。まずは受講した地域の自治体や食品衛生協会などの案内を確認してください。
食品衛生責任者と食品衛生管理者は別のもの
食品衛生責任者と食品衛生管理者は、名前がよく似ていますが、別のものです。必要とされる職場や役割などに違いがあるため、履歴書に書くときは名前を間違えないようにしましょう。
食品衛生責任者は飲食店などの衛生管理に関わる
食品衛生責任者は、飲食店をはじめ、原則として営業許可や営業届出の対象となる食品関連施設で、衛生管理の中心的な役割を担う人です。営業者の指示に従って施設の衛生管理にあたり、必要に応じて意見を伝えます。
食品衛生管理者は決められた食品の製造などに関わる
食品衛生管理者は、特定の食品や添加物を製造・加工する施設で必要とされる人です。食品衛生責任者とは、必要とされる施設や役割などが異なります。
名前が似ていても、「食品衛生管理者の方が食品衛生責任者より上」という関係ではありません。主な違いを整理すると、次のとおりです。
【 食品衛生責任者と食品衛生管理者の主な違い 】
| 比べる項目 | 食品衛生責任者 | 食品衛生管理者 |
| 必要になる場所 | 原則として、営業許可・営業届出の対象となる食品関連施設 | 特定の食品や添加物を製造・加工する施設 |
| 主な役割 | 施設や食品の取り扱いなどを確認し、衛生管理に関わる | 食品の製造・加工が衛生的に行われるように管理する |
| なるための条件 | 養成講習会の修了や、調理師など決められた資格が必要 | 法律で定められた資格要件のいずれかを満たす必要がある |
| 履歴書を書くときの注意 | 修了証や免許証などを確認して書く | 食品衛生責任者と間違えず、自分が持っている資格などを確認して書く |
履歴書を書くときは、「食品衛生責任者」と「食品衛生管理者」を名前だけで判断せず、自分が持っている修了証や免許証などに書かれた名称を使いましょう。
食品衛生責任者の資格と応募する仕事との関係を確認する
食品衛生責任者の資格を持っていても、すべての仕事で同じように役立つとは限りません。応募先で食品や衛生管理に関わる業務を担当するのかを確認し、自分の資格や経験を生かせるか考えましょう。
志望動機や自己PRでは衛生管理の経験を具体的に書く
志望動機や自己PRでは、これまでの衛生管理の経験を応募先でどう生かせるかが伝わるように書きましょう。
応募先の業務に近い経験がある場合は、その内容を具体的に書くと効果的です。
たとえば、衛生管理の記録やスタッフへの説明を担当した経験があり、応募先でも同じような仕事をするのであれば、その経験を具体的に書きます。
資格や経験を応募先でどう生かせるかを示すと、自分の強みが伝わりやすくなります。
食品を扱う仕事では資格を生かせる求人を探す
食品衛生責任者の資格や経験は、飲食店をはじめ、食品を扱う仕事で生かせる可能性があります。転職するときは、資格名だけでなく、実際の仕事内容まで見て求人を選びましょう。
ホテルにも、レストランや宴会場の厨房などで食品を扱う仕事があります。特に調理や衛生管理に関わる仕事を希望する人は、食品衛生責任者の資格やこれまでの経験と仕事内容を照らし合わせてみましょう。
ただし、食品衛生責任者の資格が必要かどうかは求人によって異なります。資格が応募条件になっているのか、衛生管理の経験が求められているのかを求人票で確認しましょう。
自分が食品衛生責任者として働いた経験がある場合は、その経験を生かせる仕事内容なのかも確認しておきましょう。
ホテルでどのような仕事を担当するのか確認する
ホテルの求人に食品衛生責任者の資格が書かれていても、採用後に食品衛生責任者として働くとは限りません。どの部署で、どのような仕事を担当するのかも確認しましょう。
また、求人票だけでは、採用後に食品衛生責任者として働くのか、衛生管理をどこまで担当するのかわからない場合があります。気になる点があれば、応募するときや面接で確認しておくと安心です。
宿泊業に詳しい転職エージェントへ相談する
ホテルへの転職を考えている場合は、食品衛生責任者の資格や経験を生かせる仕事内容なのかを見ながら求人を選びましょう。
履歴書の書き方を知りたいだけの人や、転職を考えていない人は、無理に転職エージェントへ相談する必要はありません。
一方、ホテルへの転職を考えていて、求人票だけでは仕事内容や働く部署がよくわからない場合は、宿泊業に詳しい転職エージェントへ相談するのがおすすめです。
ホテルの調理やレストランなど、食品を扱う仕事を希望している場合は、自分の資格や経験を生かせる求人について相談してみましょう。
よくある質問
食品衛生責任者は履歴書に書いてもよいですか?
養成講習会を修了したことや、調理師などの資格は、履歴書の免許・資格欄に記載できます。ただし、養成講習会を修了した人と、調理師などの資格で条件を満たしている人では書く内容が異なります。自分が持っている修了証や免許証を確認してから書きましょう。
食品衛生責任者について、履歴書に記載する年月を忘れた場合はどうすればよいですか?
覚えている年月を推測して書かず、手元の書類で確認しましょう。書類が見つからない場合は、養成講習会を受けた団体や地域の食品衛生協会などに問い合わせて確認しましょう。
食品衛生責任者養成講習会の修了証を紛失した場合はどうすればよいですか?
養成講習会を受けた団体などに、修了証を再発行できるか確認しましょう。再発行の窓口や手続きは地域によって異なります。履歴書を書く前に、講習会の名称や修了した年月を確認しておくことが大切です。
食品衛生責任者と食品衛生管理者は同じですか?
食品衛生責任者と食品衛生管理者は別の制度です。名前がよく似ていますが、必要とされる施設や条件などが異なります。履歴書を書くときは、自分が持っている修了証や資格を確認し、2つの名称を間違えないようにしましょう。
まとめ
食品衛生責任者について履歴書に書くときは、自分がどのような方法で条件を満たしているのかを確認しましょう。修了証や免許証に記載された内容を正確に書けば、名称や年月の間違いを防げます。
また、食品衛生責任者として働いた経験がある人は、資格だけでなく、これまでの担当業務も示すと実務経験が伝わりやすくなります。応募先の仕事に近い経験は、職歴や自己PRで具体的に示すと効果的です。
ホテルへの転職を考えている人は、食品衛生責任者の資格や経験を生かせる求人を探しましょう。仕事内容や働く部署まで確認すると、自分に合った求人を選びやすくなります。
自分だけで求人を比べるのが難しい場合は、宿泊業に詳しい転職エージェントへ相談するのがおすすめです。これまでの資格や経験を伝え、ホテルの調理やレストランなど、自分の強みを生かせる仕事を探してみましょう。

