ホテルのランドリーサービスは、宿泊者の衣類を預かり、洗濯やクリーニングを行うサービスです。本記事では、利用方法やコインランドリーとの違い、サービスを支える仕事内容、リネン業務との違い、求人選びのポイントを解説します。
ホテルのランドリーサービスは衣類を預けて洗濯を依頼するサービス
宿泊者はホテルが定めた方法で衣類を預け、洗濯やクリーニングなどが終わった後に受け取ります。料金や受付時間、仕上がりまでの時間などはホテルごとに設定されています。
館内コインランドリーは宿泊者自身が洗濯する

ランドリーサービスと館内コインランドリーでは、衣類を誰が洗うのかが異なります。ランドリーサービスでは衣類を預けて洗濯やクリーニングを依頼しますが、コインランドリーでは宿泊者自身が洗濯機や乾燥機を操作します。
料金は、ランドリーサービスでは衣類の種類ごと、コインランドリーでは洗濯機や乾燥機の利用回数・使用時間などに応じて設定されるのが一般的です。
ランドリーサービスを利用する場合は、受付締切や仕上がり予定も確認しておきましょう。
ランドリーサービスと館内コインランドリーでは、洗濯する人や利用方法、料金の決まり方などが異なります。
【 ホテルのランドリーサービスと館内コインランドリーの違い 】
| 比較項目 | ランドリーサービス | 館内コインランドリー |
| 洗濯する人 | ホテル側または委託先が対応する | 宿泊者自身が洗濯する |
| 利用方法 | 衣類を預けて仕上がり後に受け取る | 洗濯機や乾燥機を自分で操作する |
| 料金 | 衣類の種類などに応じて設定される | 洗濯機や乾燥機の利用ごとに設定される |
| 時間の確認ポイント | 受付締切や仕上がり予定を確認する | 洗濯や乾燥にかかる時間を確認する |
利用できるサービスや設備はホテルによって異なります。ランドリーサービスと館内コインランドリーの両方がある場合もあるため、宿泊先の案内を確認しましょう。
クリーニングサービスと呼ばれる場合もある
ホテルでは、「ランドリーサービス」ではなく「クリーニングサービス」などの名称で案内している場合があります。
水洗いのほか、ドライクリーニングやプレスなどを依頼できる場合もありますが、受け付けていない衣類もあります。
利用するときは名称だけで判断せず、料金表や申込票、客室案内などで依頼できる内容を確認しましょう。わからないことがあれば、衣類を預ける前にフロントなどへ尋ねると安心です。
ランドリーサービスを利用するときに確認したいポイント
ホテルのランドリーサービスを利用する際は、料金や申込方法、受付締切、仕上がり予定などを確認しましょう。
特にチェックアウト前に利用する場合は、出発までに衣類を受け取れるか確認しておくと安心です。
申込方法と料金を確認する
申込方法には、客室に備え付けられたランドリーバッグや申込票を使う方法、フロントへ衣類を持参する方法などがあります。客室から衣類の回収を依頼できる場合もあるため、宿泊先の案内に従って申し込みましょう。
料金は、衣類の種類や洗濯・クリーニングの内容などによって設定される場合があります。追加料金がかかることもあるため、依頼する前に料金表や利用案内を確認しておくと安心です。
受付締切と仕上がり予定を確認する
ランドリーサービスでは、衣類を預けてから仕上がるまでに時間がかかります。当日仕上げに対応していても、指定された時刻までの申し込みが条件となり、受付締切を過ぎると翌日以降になる場合があります。
チェックアウト日や外出予定がある日に利用する場合は、必要な時刻までに衣類を受け取れるか確認してから依頼しましょう。
対象衣類と預ける衣類の状態を確認する
ランドリーサービスでは、すべての衣類を依頼できるとは限りません。素材や装飾、衣類の状態などによって受け付けてもらえない場合もあるため、料金表や利用案内で対象となる衣類を確認しておきましょう。
衣類を預ける前には、ポケットに財布や鍵、カード、紙類などが残っていないかも確認します。
申込票を使う場合は、預ける衣類の点数と記入内容が合っているか確かめましょう。
ランドリーサービスを利用するときに確認したい内容を整理すると、次のとおりです。
【 ホテルのランドリーサービスを利用するときの確認項目 】
| 確認項目 | 確認する内容 |
| 申込方法 | 申込票の使用、フロントへの持参、客室からの回収依頼など |
| 料金 | 衣類ごとの料金、洗濯・クリーニングの内容による料金、追加料金など |
| 受付締切・仕上がり | 申し込みの締切時刻、仕上がり予定、受け取れる日時 |
| 対象衣類 | 依頼できる衣類、受け付けてもらえない衣類や条件 |
ここまでは、宿泊者がランドリーサービスを利用する際のポイントを見てきました。
ここからは視点を変えて、ホテル側ではランドリーサービスをどのように支えているのかを見ていきましょう。
ホテルのランドリーサービスには複数の仕事が関わる
ランドリーサービスの担当部署や仕事内容は、ホテルによって異なります。
フロントやハウスキーピングが受付や受け渡しを担当する場合もあれば、専任のランドリー部門が衣類の処理まで行う場合もあります。
洗濯やクリーニングそのものを外部へ依頼しているホテルもあります。
以下では、フロントやハウスキーピング、専任部門、外部委託それぞれの役割を紹介します。
フロントが受付や受け渡しを担当する場合がある
フロントがランドリーサービスの受付窓口となり、宿泊者から衣類を預かるホテルもあります。
申込内容を確認したうえで、ランドリー業務を担当する部署や外部事業者へ衣類を引き渡します。
料金や仕上がり時間を案内したり、仕上がった衣類を宿泊者へ渡したりする場合もあります。
このように、受付からランドリー担当者への引き渡しまでがフロントの仕事に含まれることもあります。
ハウスキーピングが衣類の回収や返却に関わる場合がある
ハウスキーピングのスタッフが、客室からランドリー品を回収したり、仕上がった衣類を届けたりするホテルもあります。
この場合、ハウスキーピングが洗濯や仕上げまで担当するとは限りません。
客室とランドリー部門をつなぐ役割として、部屋番号や衣類の点数などを確認しながら受け渡しを行います。
専任のランドリー部門が衣類を処理するホテルもある
ホテル内にランドリー設備や担当者を置き、宿泊客から預かった衣類を処理するホテルもあります。なお、宿泊客の衣類の洗濯やプレスなどを営業として行う場合はクリーニング業法の対象となり、運営形態に応じてクリーニング所の届出などが必要です。洗濯物を処理する一般クリーニング所には、クリーニング師の配置が求められます。
専任部門がある場合は、衣類の受付や回収だけでなく、洗濯から仕上げまでの作業に関われる可能性があります。
洗濯やクリーニングを外部へ依頼するホテルもある
洗濯やクリーニングそのものを、ホテル外の事業者へ依頼する場合もあります。
外部委託の場合、ホテル側が衣類の受付や申込内容・点数の確認、委託先との受け渡しを担当することがあります。
仕上がった衣類を受け取った後は、届け先などを確かめて宿泊者へ返却します。
外部委託では、ホテル内で衣類を処理するときとは仕事内容が異なります。そのため、ランドリーサービスの有無だけでは担当業務を判断できません。
ゲストランドリーとリネン関連業務は扱うものが異なる
ゲストランドリーとリネン関連業務では、主な対象や役割が異なります。ゲストランドリーでは主に宿泊者から預かった衣類を扱います。一方、リネン関連業務では、シーツやタオル、枕カバーなどの回収・管理・受け入れ・配布を担当することがあります。ただし「ランドリー」という職種名でも、ホテルの制服やリネン類を扱う場合があります。
ゲストランドリーでは宿泊客の衣類を扱う
ゲストランドリーに関わる仕事には、受付や回収、点数の確認、担当先への受け渡しなどがあります。どの工程を担当するかは、勤務先や職種によって異なります。ホテル内で衣類を処理する職場では、洗濯や乾燥、プレスなども仕事の範囲です。
宿泊者の所有物であるため、衣類の状態を確認しながら丁寧に扱います。
リネン業務ではシーツやタオルなどを扱う
リネン業務では、シーツや枕カバー、タオル、館内着などを扱います。使用済みのリネンを回収し、洗濯済みのものを準備したり、客室などの必要な場所へ届けたりします。
洗濯そのものを外部へ依頼している場合は、ホテル側で回収や受け入れ、館内への受け渡しなどを担当することもあります。
関連記事:ホテルリネンの仕事はきつい?仕事内容や大変な理由、求人選びのポイントを解説
求人ではランドリーとリネンを職種名だけで判断しない
ランドリーとリネンは扱うものに違いがありますが、求人によっては同じスタッフが両方を担当します。
「ランドリー」という職種名でも、ゲストの衣類だけでなく、ホテルリネンや従業員の制服などを扱う求人があるという点も見落とせません。
また、ハウスキーピングの仕事にゲストランドリーの回収や受け渡しが含まれる場合もあります。
このように、職種名と実際に担当する仕事が一致するとは限りません。
ホテル内で行うランドリー業務の仕事内容
ホテル内で宿泊客の衣類を処理する場合は、確認や仕分けから洗濯、乾燥、プレス、仕上げまでを担当することがあります。
担当する工程は勤務先によって異なるため、ここではランドリー業務の主な仕事内容を見ていきましょう。
預かった衣類を確認して仕分ける
宿泊客から預かった衣類は、種類や素材、洗濯表示、シミや汚れなどを確認します。
申込内容と衣類の点数を照らし合わせたうえで、処理方法に応じて仕分け、次の工程へ回します。
宿泊客の衣類を個別に扱うため、ほかの衣類と取り違えないように管理する必要があります。
衣類に合わせて洗濯や乾燥を行う
ホテル内で衣類を処理する職場では、仕分けた衣類を洗濯や乾燥の工程に回します。素材や洗濯表示、汚れの状態などを確認し、衣類に合った方法で処理する必要があります。
業務用の洗濯機や乾燥機を備えている職場では、決められた手順に沿って機器を操作することも仕事に含まれます。
ただし、ランドリーサービスがあっても、洗濯や乾燥をホテル内で行っているとは限りません。
プレスやアイロンで衣類を仕上げる
洗濯や乾燥の後は、衣類に応じてプレスやアイロンを行い、形を整えます。
仕上げ後は、必要に応じて衣類をたたんだり包装したりして、返却の準備をします。
その後、フロントやハウスキーピングなど、宿泊客への返却を担当するスタッフへ引き渡します。
実際の仕事では、これらの工程を一人ですべて担当するとは限りません。担当する工程や仕事の進め方は勤務先によって異なるため、求人を見る際は具体的な仕事内容を確認しましょう。
ホテルのランドリー関連求人は仕事内容と担当範囲を確認する
ホテルのランドリー関連求人を探す際は、仕事内容や担当範囲を求人ごとに比較しましょう。
職種名が同じでも仕事内容は一律ではないため、自分が希望する仕事に関われるかを確かめることがポイントです。
何を扱い、どの工程を担当するのか確認する
求人票では、宿泊客の衣類、ホテルリネン、従業員の制服など、何を扱う仕事なのかを確認します。
さらに、衣類の回収や受け渡しが中心なのか、洗濯や乾燥、仕上げまで担当するのかも確認しましょう。
専任かほかの仕事も担当するのか確認する
ランドリー専任なのか、ほかの仕事とあわせて担当するのかによっても仕事内容は変わります。
専任スタッフの求人には、衣類の洗濯や仕上げなどを主な業務とするものがあります。
一方、フロントやハウスキーピングでは、受付や回収、受け渡しなどをほかの仕事とあわせて担当することがあります。
ランドリー業務を中心に働きたい場合は、専任か兼務かに加えて、実際に担当する仕事まで見ておきましょう。
これまでの経験を活かせるか確認する
ランドリー関連の仕事では、これまで担当してきた仕事と求人の仕事内容を照らし合わせてみましょう。
クリーニング店やランドリー工場で衣類を扱った経験は、仕分けや洗濯、プレス、仕上げなどの業務に活かせる可能性があります。
クリーニング店での受付経験は、衣類の受け取りや点数の確認、宿泊者への案内などに活かせる可能性があります。
ホテルや旅館でのフロント経験は、ランドリーサービスの受付や料金・仕上がり時間の案内などに活かせる可能性があります。
ハウスキーピングの経験は、客室からの衣類の回収や、仕上がった衣類の受け渡しなどに活かせる可能性があります。
ホテル以外の接客経験も、宿泊者への案内や受付を含む仕事で活かせる可能性があります。
未経験から応募できる求人もあるため、経験の有無だけで判断せず、担当する仕事や応募条件を確認しましょう。
複数の求人を仕事内容と勤務条件の両方から比較する
複数の求人を見るときは、仕事内容と勤務条件を分けて比較すると違いがわかりやすくなります。
仕事内容では、扱うものや担当工程、専任か兼務かなどを比べます。
勤務条件では、給与、勤務時間、休日、勤務地などを確認しましょう。
希望するランドリー業務に関われるかだけでなく、無理なく働ける条件かどうかも含めて応募先を選びましょう。
複数の求人を比較するときは、次の項目を求人ごとに確認すると違いを整理しやすくなります。
【 ホテルのランドリー関連求人を比較するときの確認項目 】
| 比較項目 | 求人票で確認する内容 | 確認する理由 |
| 扱うもの | 宿泊客の衣類、リネン、制服など | 希望するランドリー業務に関われるか判断する |
| 担当工程 | 受付、回収、仕分け、洗濯、乾燥、仕上げ、返却など | 実際に担当する作業を確認する |
| 専任・兼務 | ランドリー専任か、ほかの仕事も担当するか | ランドリー業務が仕事の中心になるか確認する |
| 活かせる経験 | クリーニング、ホテル、接客などの経験 | これまでの経験と仕事内容の接点を確認する |
| 勤務条件 | 給与、勤務時間、休日、勤務地など | 希望する働き方に合っているか確認する |
職種名が同じ求人でも、各項目を並べて比較すると、仕事内容や勤務条件の違いが見えやすくなります。
自分が優先したい項目を整理したうえで、応募先を絞り込んでいきましょう。
ランドリー関連の求人選びに迷ったら宿泊業に詳しい転職エージェントへ相談する
ランドリー関連の求人は職種名だけでは仕事内容を判断しにくいため、自分だけで比較が難しい場合もあります。
自分だけでは仕事内容の違いを判断しにくい場合は、宿泊業に詳しい転職エージェントへ相談するのがおすすめです。
相談する際は「宿泊客の衣類を扱いたい」「洗濯やプレスの経験を活かしたい」など、希望する仕事内容を具体的に伝えましょう。
これまでの経験や希望する勤務条件も伝えることで、複数の宿泊業の求人を比較しながら応募先を検討しやすくなります。
よくある質問
ホテルのランドリーサービスに下着は出せますか?
下着をランドリーサービスに出せるかは、ホテルの利用条件によって異なります。料金表や申込票などで対象衣類を確認し、下着が含まれているか確かめましょう。案内だけではわからない場合は、衣類を預ける前にフロントなどへ問い合わせると安心です。
ホテルのランドリーサービスは当日に受け取れますか?
当日に受け取れる場合もありますが、すべてのホテルが当日仕上げに対応しているわけではありません。まずは公式サイトや客室案内を確認するか、フロントへ問い合わせて当日仕上げの有無を確認しましょう。
チェックアウト前に受け取りたい場合は、申し込む前に仕上がり予定の時刻も確認しておくと安心です。
ランドリーサービスがあるホテルには専任スタッフがいますか?
ランドリーサービスがあっても、専任のランドリースタッフがいるとは限りません。サービスの有無だけでは、ホテル内に専任部門があるか、どのスタッフが担当しているかは判断できません。
ランドリー関連の仕事を探す場合は、求人票の仕事内容や配属先を確認しましょう。
ホテルのランドリー関連の仕事は未経験でも応募できますか?
未経験から応募できるランドリー関連求人もありますが、応募条件は求人によって異なります。洗濯やプレスだけでなく、衣類の受付や回収、受け渡しなどを担当する仕事もあります。
ランドリー経験がない場合も、ホテル勤務や接客などの経験を活かせる仕事がないか、仕事内容と応募条件を確認してみましょう。
ホテルのランドリーサービスについて解説しました
ランドリー関連の仕事を探す際は、「ランドリー」という職種名だけで判断せず、自分が希望する仕事内容と求人の内容を照らし合わせることがポイントです。
これまでの経験をどの仕事に活かせるのかを考え、給与や勤務時間、休日などの条件も含めて複数の求人を比較しましょう。
自分だけでは仕事内容の違いや経験を活かせる求人を見つけにくい場合は、宿泊業に詳しい転職エージェントへ相談するのがおすすめです。
希望する仕事内容やこれまでの経験を伝え、自分に合った宿泊業の求人を探してみましょう。

